転職の目的とこれまでのキャリアを整理してみよう

転職する前には多くのことを考えなければいけません。その中でも一番最初にやらなくちゃいけないのが、『何故自分は転職するのか、したいのか』をハッキリさせておくことです。そこで今回は、転職への考え方と自分のキャリアの整理について解説していきます。

①:なぜ転職したいのか、転職の目的をまとめる

転職活動のスタートラインは、転職するのは何故か、転職して自分は何をしたいのか、そういったものをじっくりと考えることです。
転職したいという気持ちは、現状に何かしらの『不満』があるということ。ネガティブな感情が出てくるかもしれませんが、それは前向きな気持ちになるためのものだと割り切って考えてください。まずは、その不満の正体を認識して『理想像』を考えていきましょう。

たとえば、以下のような不満があった際の考え方
・給与が安い
『評価を目に見えるもので示してくれる会社で働きたい』
『評価制度がしっかり整っている企業で働きたい』

・会社の方針が自分にマッチしていない
『共感出来る企業で働きたい』
『ミッションに対して腹落ちした状態で全力で取り組みたい』

・キャリアアップ・スキルアップが望めない
『研修体制や教育制度が整っている企業で働きたい』
『最新技術や新規事業に積極的に携われる環境で働きたい』

②:目的によって会社を決定

次に、転職の目的を達成するにはどのような会社を選べばいいのか考えます。自分が重要視しているポイントは、具体的に言葉として書いておきましょう。そうやって書き出した条件の中でも、目的を達成するために最も必要になるものがあるはずです。それを転職活動の際には、常に念頭に置いておくことが大事で、仮に複数の条件が出てきたとしたら、絶対に優先順位を付けることを忘れないようにしましょう。

たとえば、先ほどの①出てきた『評価制度がしっかり整っている企業で働きたい』という不満があったとしたら、このような漠然とした表現ではなく、『評価をどのような形で示してくれたら自分は納得出来るのか、整っていると言えるのか』と掘り下げるようにしてみるのです。最初は難しいかもしれませんが、こういった考えが転職には重要になってきます。少し例を挙げるので参考にしてみてください。

・給与面
毎月の給与は転職する際に確認すべき重要なファクターです。最低希望額など、条件面をしっかりと掘り下げます。『せっかく高い実績をあげたとしても、給与に一切反映されないのは納得いかない。評価を給与として反映してくれる会社を条件として加えよう。』

・会社の将来性
ベンチャー企業で会社の成長を支えていきたいのか、ある程度の基盤がある安定した会社で働きたいのか、そういったことを考えます。『ベンチャー企業に入社して、会社と共に成長していきたい。そこでマネジメント能力を身に付け、今後入社してくる後輩の育成にも挑戦してみたい。』

・勤務地
勤務地についても考慮する必要があります。近くが良いのか、自分が行きたい会社であれば少し距離があってもいいのか、などです。『最先端の技術を学びながら働きたいので都市圏の企業に就職したい。それと同時に転勤の可能性がある会社はなるべく避けたいところだ。』

③:自分のキャリアを見直す

働きたい会社の条件が揃ったら、その企業に合ったアピールポイントを探してみましょう。採用担当者は、求職者が自分の会社にとってどのような利益があるのかを知りたいのです。今までやってきた仕事や実績、どのような技術を身に付けてきたのか、入社してどのようなことをしていきたいのかを分かりやすく伝えなければいけません。

そこでやっておくべきことが、『過去のキャリアの棚卸』です。たとえば、今まで携わってきたプロジェクトの内容や自分の役割、どれほどの規模で最終的にどのような結果になったのか、そういうことを詳細に書き出します。そして、携わったことによって、どのような技術や能力、資格を手にしたのかも考えてみましょう、

コミュニケーション能力やヒアリング能力などの専門技術以外のスキルについてもアピールポイントとして使えるので、どういった場面でそのスキルを発揮出来るのかなどしっかりとまとめます。営業職への転職であればコミュニケーション能力などは大きなアピールポイントになりますよ。

このようなキャリアの棚卸を具体的に行えば行うほど、応募書類の作成(履歴書・職務経歴書など)や面接準備が楽になります。整理した内容は今後も使う可能性があるので、紙やデータなどでしっかりと保存しておきましょう。ここで手を抜かないように頑張ってください。

まとめ

転職において、転職の目的は非常に大切なものになります。その目的に見合った企業を探さないと同じような目にあってしまうからです。焦る気持ちも分かりますが、冷静になって自分を見つめ直す時間を作ってみましょう。