エンジニアの面接対策 面接ではどのようなことを質問されるのか?

面接が苦手というエンジニアは比較的多くいらっしゃいます。
そのためエージェントを利用される方も多いのですが、ここでは自分自身でも面接に対する心構えを持っておきたいという方向けに面接でどういったことを聞かれるのか等を記載していきたいと思います。

エンジニアの面接はどんな雰囲気?

誰が面接官になるのかは企業により異なるのですが、エンジニアの面接の場合、エンジニア(上司になる人)により面接されるケースは多いです。

面接官は、一緒に働いていけそうか、求職者の希望や目標が会社の考えと合致しているかを判断します。人事担当者は人の特徴を見抜くのが仕事なので常日頃から人を見る目を養っています。

しかし、面接官となっているエンジニアはそうではありません。基本的には、面接を受ける人の素顔を見たいと思い面接を行います。そのため、そこまで緊迫した雰囲気にはなりません。企業によってはお茶を飲みながら面接することも多いのでリラックスして取り組みましょう。

エンジニアの面接でどんな準備がいる?

面接官は事前に経歴書や職務経歴書を読んでいます。

しかし、本来の業務がいそがしく、軽く見ているだけということが多いです。時間がなければ、職務経歴書の最初に記載されたサマリーだけを読んでいるということもよくあります。

そのため、面接ではまず、自分がどのような仕事をしてきたかの説明をしなければなりません。職務経歴書に書いている内容に沿って話をすればよいのですが、長すぎると面接官も飽きてしまいます。

職務経歴書はできるだけ分野が違う人でもわかるように簡単な言葉で書いておき、自分がアピールしたいことのキーワードをメインに簡潔に伝えることが大事です。

また、面接を受ける企業の特徴について十分把握しておき、求められている人物像を知っておくことが重要です。

エンジニアの面接は具体的にどのようなことを聞かれるの?

まず、よく聞かれるのが、前職(もしくは現職)の退職理由です。

前職をどういう理由で辞めたにしても、絶対に前職の企業について悪口を言ってはいけません。例えば、上司と折り合いがつかなかったと言ってしまうと、面接官は転職して入社しても同じことを理由にまた辞めてしまうのではないかと考えてしまいます。
こうした場合、例えば、新しい分野にチャレンジしてみたいと思った、昇進により開発業務から外れ、人のマネージメントへと職種が変わってしまったなどは正当な理由と判断されやすいです。

次に、経験のある言語やツールについても聞かれることが多いです。エンジニアがかかわることは日進月歩で進歩します。自分が使っていた言語やシステムについても最新技術がどうなっているのか、それを自分で使いこなせるのかを確認しておくと良いでしょう。

面接官が同じ分野(ソフトウェア)の専門家とは限りません。
それでも面接を受けている人が最先端の技術に興味を持っているかについて質問をすることがあります。

例えば、職務経歴書に掲載されている経験のある言語についての最先端技術の動向などです。
エンジニアとして新しい技術にかかわりたいと意欲のある人の方が印象は良く、逆に意欲が弱い人は面接を通過するのが難しくなりますので、しっかりと自身がかかわっている分野の動向を頭に入れておきつつ、相手がその分野に詳しくないケースも想定して、わかりやすい言葉を使って説明できるようにしておきましょう。

あとは、今までに経験のない分野に対して抵抗がないかも確認されます。分野が完全に一致することはないので、少なからず学ばなければなりません。違う分野に対しても新しいことに対しても積極的に取り組む姿勢を見せておきましょう。

エンジニアの面接対策で注意しなければならないこと

面接対策の本質を間違えないように注意しましょう。

面接を通過するのが目的になってしまいそうですが、本来の自分とかけ離れた自分をだしてしまうと、実際に入社した後が大変です。面接中の数時間は耐えることができるにしても、最終的に入社して苦しむのは自分自身です。ある程度あわせることは必要ですが、そもそもなぜあなたは転職したいのか、その目的を忘れないように注意して面接に臨みましょう。

言い回しを工夫するだけでも相手に違った印象を与えることができますので、うまく自分の考えが伝えられるように、事前に想定問答などを行っておくのも良いでしょう。

エンジニアの面接で聞かれる質問項目のまとめ

最後に、実際に面接で質問される代表的な項目をまとめましたので、自分の考えをまとめてから面接に臨むようにしましょう。
ただし、ここに記載したものはあくまで代表的なものです。具体的なプロジェクト案件やサービスがあり、その仕事に対する採用だったりする場合は、もっと具体的に突っ込んだ質問をされることもありますので、事前にしっかりと調べておきましょう。
また、質問に対する回答を、インターネットサイト等のテンプレートを活用して作る方もいらっしゃいますが、あまりお勧めしません。参考にするのは構わないと思いますが、自分に合った企業へと転職したいのなら、拙くともしっかりと自分の言葉で伝えることが重要です。

・志望動機(なぜその企業に応募したのか)
事前に企業情報などを調べ、なぜその企業に興味を持ったのか、自身のスキルがどのように活かせるのか話せるようにしておきましょう。
人物面を重要視する企業も多く、企業のビジョンとあなたの考えが合致していないと思われてしまうと、どんなにスキルが高くても、不採用になる可能性が出てきてしまいますので、誤解の無いようしっかり伝えましょう。意外と重要な項目です。

・退職理由
なぜ今勤めている会社を辞めるのかは、よく聞かれます。新しい分野にチャレンジしてみたいなど前向きな理由を話せるようにしておきましょう。

・自己紹介、職務経歴の確認
エンジニアは技術力が求められるので、技術的な質問が多くなる傾向にあります。
これまでどのようなプロジェクトにかかわってきたのか、スキルはどの程度なのか、
企業側はあなたが戦力として活躍できそうかどうかをチェックしていますので、経歴を伝える中で、持っているノウハウやスキルのレベルの高さが伝わるようにしましょう。また、あなたの経歴を聞いた後に、各事項に対して突っ込んだ質問をされることがあります。スムーズに答えられるように、過去のプロジェクトや仕事についてもザっと整理しておくと良いでしょう。
流暢にしゃべる必要はありませんが、論理的にわかりやすく説明することができているかどうかもチェックされていますので、落ち着いて整理しながら話をしてください。

・これから先どういったことにチャレンジしていきたいか
企業側のビジョンとあなたの志向するキャリアのベクトルが合っているかを確認するための質問です。ふわっとした回答ではなく、どんなエンジニアになりたいのか、具体的にイメージできるように話せると良いでしょう。

・過去に業務で失敗したことについて教えてください
トラブルやアクシデントに対して、どのようなスタンスで対応しているのかを確認しています。他責的だと判断されると採用を見送られてしまいますので、自分事としてしっかり責任感を持って仕事に取り組んでいることが伝わるようエピソードを伝えましょう。
また、性格的な部分だけではなく、実際にどのようなアプローチで問題を解決したのかという部分もチェックされます。

・あなたが思う質の良いサービス(システム)の定義は?
実際に私もこの質問をされたことがありますが、意図としては、しっかり論理展開されているか?ということと、システムやサービスを構築していくうえで、どういった目線で考えているか、という2点だと考えられます。システムやサービスというのは、結局のところユーザに使ってもらえなければ意味がありません。そうしたユーザの意識を想定して作ることができるのか、また、改善や改修・保守が必要になることを前提に構築できているのか、などを考えて話せると良いでしょう。
なお、入社後にかかわるサービスやプロジェクトが決まっている場合などは、その企業が提供するサービスへの理解という点も見られていると考えられます。

・最後に質問はありますか?
あなたがどのくらいその企業に対して興味を持っているのか?というものの確認です。
具体的な仕事内容や開発環境に関する質問などをしてみてもいいでしょう。
私は、「実際に働く現場を見せていただくことは可能か?」という質問をしたことがありますが、見せてもらうことができました。実際に現場を見ておくと雰囲気がつかめるので、とても良いでしょう。

ただ自分の意見を押し通すのもよくありませんし、かといって、相手に合わせただけの回答では、転職する意味がありません。実際に働くうえで、会社では様々な人が働いているので、多様な価値観を受け入れられる柔軟性も必要ですが、しっかりと意見も言えないと働きやすい環境は作れないからです。
相手に合わせつつも、自分の考えもしっかりと回答の中に盛り込んでいきましょう。

なお、冒頭でも記載した通り面接が心配というケースであればエージェント経由で転職活動をすることで、面接対策等もしっかりおこなってくれるので、エンジニアに強い転職エージェントを利用することも検討しましょう。