最終学歴が高卒でも、保育士になれる方法はいくつかあり、
保育士の資格を取得できれば、保育士として働くことが可能です。
しかし、勉強方法によっては資格取得までにかかる時間や費用が大きく異なります。
保育士に興味がある方は、事前に調べておくことが重要です。
今回は、高卒で保育士になるための具体的な方法を紹介していきますので、ぜひご一読ください。
高卒の方の保育士資格の取得方法
保育士資格を取得する方法は2種類あります。
厚生労働省が認定した養成施設を卒業するか、保育士試験を受験するかのどちらかです。
保育士試験を受験するケースでは、最終学歴が大学・短大・専門学校の方は受験資格がありますが、高卒の方は自分に受験資格があるのか確認が必要です。
初めに、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
保育士養成施設を卒業する
大学・短大・専門学校・通信制大学で所定の単位を取得して卒業することによって、保育士資格を得ることができます。
卒業と同時に取得することができるので、試験の必要がありません。
資格取得を見越して、卒業前に就職先を探すことができます。
保育士試験を受験する
養成学校に通わなくても、保育士試験に合格することで資格を取得することができます。
試験は筆記試験と実務試験があり、両方合格しなければなりません。
また、筆記試験の科目は8科目になり、その全てで合格点をとる必要があります。
後ほど記載しますが、保育士試験受験資格があるのかどうかの確認が必要ですので注意しましょう。
保育士の養成施設の種類
学校に入って勉強したい方に、養成施設の種類について紹介していきます。
それぞれ特徴があるので、入学前にしっかり比較検討しておきましょう。
保育士養成施設として指定されている大学・短大を卒業して保育士資格をとる
短大は2年、大学は4年で卒業できるところがほとんどです。
短大は大学の半分の期間で卒業が可能ですが、その分毎日の授業や実習はハードになってきます。
大学の場合は、資格取得までに時間がかかりますが、その分幅広い知識をつけることができます。
在学中に他の資格取得も目指すことができます。
専門学校に行く
短大と同じで、多くのところで2年での卒業が可能です。
短大との違いといえば、より専門的に学べるところが挙げられます。
また、大学や短大よりも試験の難易度が低く、入学しやすいところも特徴です。
保育をより専門的に学びたい方は専門学校がおすすめです。
通信制大学
学校に定期的に通学することが困難な方は、保育士の通信制の大学もあります。
希望の大学がある方は、そこで通信教育を行っていないか確認してみましょう。
他の種類の保育士養成学校と同様に、所定の科目を履修して卒業すると保育士資格を取得することができます。
また、その大学の卒業資格も得ることができます。
保育士養成校ではなく、試験を受ける方は保育士試験に向けての準備をする
高校を卒業し、保育士養成校に入れば保育士試験を受ける必要はありませんが、保育士試験を受けて資格を取るルートを選ぶ方は、まずは自分に保育士試験の受験資格があるのかどうか確認するところから始める必要があります。
保育士試験の受験資格があるか確認
保育士試験を受験するには、条件がいくつかあります。
高校を卒業した年や卒業した科によって受験資格があるかどうかが変わってきます。
・平成3年3月31日より前に高校卒業→受験資格あり
・平成8年3月31日より前に保育科(高校)の卒業→受験資格あり
・上記のどちらにも当てはまらない場合→実務経験が必要
保育士試験の受験資格がない場合の実務経験について
児童福祉施設での2年以上、2880時間以上の働く必要があります。
ここで指定されている施設は11種類です。
助産施設・乳児院・児童養護施設・母子生活支援施設・障害児入所施設・児童自立支援施設・児童心理治療施設・児童発達支援センター・児童厚生施設・保育所・児童家庭支援センターになります。
※自治体により異なるため、実際に目指す方は事前に確認が必要です。
保育士試験対策
実務経験を積みながら、保育士試験に向けて勉強も同時進行していくことをおすすめします。
働きながら自然と身についたことが、試験に出てくる場合もあります。
試験内容は幅広くどの施設で勤務していても関係のある問題が出されるので、自分自身のスキルアップにもつながります。
保育士試験勉強の方法
自分の環境に合わせて、勉強方法を選んでいきましょう。
やり方によって、費やす時間もお金も変わってきます。
独学で保育士試験勉強をする
本屋に行くと、保育士試験用の参考書が数多く販売されています。
種類もさまざまなので、実際に中身を見てみて決めましょう。
事前にネットで口コミを調べておくこともおすすめしますが、最終的には自分が気に入った本が一番長く使い続けられます。
ある程度の知識がついてきたら、過去問に挑戦してみて自分のレベルを知ることも大切です。
繰り返し問題を解いていると、間違いやすい箇所や苦手な分野がわかってくるので、対策しやすくなりますよ。
通信講座で保育士試験勉強をする
独学では不安な方は、通信講座があります。
費用は、約4~6万程になります。
好きな場所で自分のペースで勉強できるので、通学ができない方におすすめです。
講座によって内容もサポート体制も違います。
通信講座を考えている方は、しっかりと比較検討してみてください。
無料で資料請求できる会社がほとんどなので、気になったときは取り寄せてみてください。
高卒でも保育士になれる!
高校卒業してすぐに保育士になることは簡単なことではありません。
養成学校に通うにしても保育士試験を受けるにしても、ある程度の時間がかかってきます。
しかし、学歴に関係なく保育士になることは可能です。
できる業務は限られていますが、保育補助として勤務すれば無資格で働くこともできます。
高校卒業後に保育士に興味を持った方は、自分に合った方法で挑戦してみてくださいね。
なお、保育士資格取得後は転職エージェントなどに相談することで職場の紹介が受けられます。資格取得前に無資格でも業務経験が積めるところで働きたい等のケースもあるかもしれませんが、そういったケースでも相談してみると良いでしょう。