ブラック介護施設の特徴は?ブラックな介護施設へ転職しないために

介護業界は職員の離職率が高い業界だと言われ、ブラック企業と呼ばれるような介護施設も存在します。

ブラック企業の厄介な点は、働き始めるまで分からないことです。

介護施設への転職を考えている場合に、ブラックな介護施設に入らないようにするにはどのような点に注意をすればよいでしょうか?

ブラック介護施設の特徴とは

厚生労働省によるとブラック企業とは以下のような特徴があるとされています。

①労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
②賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
③このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

介護施設に当てはめた場合にも、サービス残業やパワハラ、モラハラなどブラック介護施設と言われるような施設があります。そのような介護施設にはどのような特徴があるのでしょうか。

参考:https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/zenpan/q4.html

いつも求人が出されている

ブラックな介護施設の特徴として、職員が定着しないという点があります。

介護業界は引く手あまたの状態で、比較的職員が職場を選べるような売り手市場の現状があります。

ブラックな介護施設では職員の定着率が悪く「いつも求人が出されている」という特徴があります。

ハローワークのみならず求人誌などで、常連のように毎回求人が出ている施設を見かけたらその施設はブラック介護施設かもしれませんので要注意です。

ただ、注意していただきたいのが、いつも求人が出ているところが「絶対にブラック」というわけではありませんので、あくまで目安としてご覧ください。

働く職員の雰囲気が悪い

転職を考える場合には、必ず職場環境を見学しておきましょう。

そして見学の際には、働く職員の雰囲気をチェックしましょう。「挨拶があるか」、「笑顔で働いているか」、「活き活きと働いているか」など職員の雰囲気をチェックして、『ここで働いてみたい』と思えるかどうかがポイントです。

挨拶がない・笑顔がない・元気がない施設はブラックな介護施設の特徴です。「職員が足りなくて余裕がない」、「業務量が多くて時間に追われている」、「職場内の人間関係が悪くギスギスしている」など様々な理由があるものです。

利用者・入所者の雰囲気が悪い

働いている職員の雰囲気を確認することと同様に、利用者・入所者の雰囲気をチェックしましょう。

職員が活き活きと働いている施設では、利用する高齢者も笑顔や楽しい雰囲気を持っているものです。

入所者が寝かされっぱなしだったり、コールが鳴り続けても職員が対応せず放っておかれたりする施設はブラックな介護施設かもしれません。

近隣の介護施設と比較して、極端に給料が高い

給料が高いことは働く側にとって嬉しい条件です。

しかし、介護施設には“介護施設の給与水準”があります。他の介護施設と比較して、極端に給料が高い施設というのは「職員が足りないから給料を高くしてでも集めなくてはいけない状況」なのかもしれません。

全てがそのような訳ではないかもしれませんが、極端に他の施設と比較した場合に給料が高い施設というのもブラックな可能性がある施設と言えるかもしれません。

ブラック介護施設に転職しないために気を付けたい3つのポイント

ブラック企業の厄介な点は、働き始めないと分からない点にあります。

しかし、ブラック介護施設は周りから見ても何らかの兆候がある場合が多いものです。どのような点に気を付ければ良いでしょうか。

必ず職場見学を行う

ブラック介護施設に入ってしまわないようにするためには、必ず職場見学をしましょう。

職場見学をすることで、働いている職員の雰囲気や利用・入所している高齢者の雰囲気を見ることが可能です。

その際の職員の印象や高齢者の印象が悪い施設があれば、働きにくいブラックな施設かもしれません。

また、「対応できる職員がいない」、「感染症が流行っているので」など、職場見学をあえて断るような施設があれば、何か見られては困るような状況かもしれません。

そのような施設は、より一層の注意が必要です。

残業時間や急な勤務交替があるか確認をする

見学や面接の際には、残業時間や急な交代勤務があるかを確認しましょう。

介護施設では、ケアの記録を付けることが一般的ですが施設の中には“記録は時間外”となっているような場合もあるようです。

残業代が出るならまだしも、サービス残業で平然と行われる場合もあるので気を付けましょう。

そのような施設に入らないようにするには「聞いてみる」という方法の他にも「業務終了時間に見学をお願いする」という方法があります。

業務終了時間になったにも関わらず多くの職員が平然と記録や業務をしている介護施設は、サービス残業が平然と行われるブラックな介護施設かもしれません。

他にも、シフトで動く交代勤務の中には急な交代勤務や業務変更が行われる場合があります。

体調不良や急な事で業務を代わることは誰にでも起こることですが、あまりに頻回にそのようなことがある施設は、そもそも職員が足りていない施設と言えます。

介護サービス情報公表システムを活用する

職員が頻繁に代わる施設はブラックな介護施設の典型です。

しかし外部からは職員の入れ替わりはなかなか分からないのが実状です。

そこで、「介護サービス情報公表システム」を活用して職員の入れ替わりを確認することをおススメします。

介護サービス情報公表システムには、職員の入退職の情報やベテラン職員の割合などが公表される項目があります。

そちらの項目を確認し「施設の規模のわりには入退職が多い」、「ベテラン職員が少ない」などの場合には職員が定着していないということを確認することが出来ます。

ブラック介護施設で無理をしすぎないために

介護施設で働く職員は、高齢者のために働く心の優しい人が多くいます。

そのため、多少の無理をしてでも高齢者のために働く人が数多くいることが特徴です。

平成29年度 介護労働実態調査(介護労働安定センター)では、介護関係の仕事を辞めた人の理由(P.179)として以下のような調査結果が出ています。

・職場の人間関係に問題があった(20%)
・法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があった(17.8%)

介護施設であってもボランティアではなく、労働基準法を守るということは最低限のルールです。そのような当たり前のことも出来ずに、職員の善意に頼った運営を行っている介護施設もたまに見られます。

介護施設で働く職員が、身体や心を壊してしまったら高齢者を支えることも出来なくなってしまいます。

もし、ブラック介護施設で働いている人がいるようであれば辞めるという強い意志を持つこともとても大事です。

ブラックな介護施設からホワイトな介護施設へ転職するために転職エージェントの活用も視野に入れましょう

上記でブラックな介護施設へ転職しない方法を解説しましたが、自身で見抜くのは労力もかかりますし、なかなか大変なことです。

そのため、労働環境の改善等を望んで転職するのであれば、転職エージェントの活用を検討すると良いでしょう。

ココカイゴ転職
※介護業界未経験者が転職する際に少しでも働きやすい介護施設へ転職したいとお考えのケースでは必ず利用したいところです。
転職アドバイザーの方々が介護資格をお持ちで経験もある方も多いことからしっかりとした視点で求人の紹介やアドバイスがもらえるため、これから介護職として働くといった方には非常に心強いでしょう。

きらケア介護求人
※介護施設の内部情報までしっかりリサーチしてくれているから人間関係が少しでも良さげなところで働きたいといった介護職経験者が転職する上で非常におすすめです。ただし未経験者には対応していないため経験者向けです。

上記で紹介した転職エージェントはおすすめですが、その他にも転職エージェントはありますので、興味のある方は以下の記事等もご参考ください。

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