介護職員なら分かる怖い事と言えば、入居者から嫌われてしまう事もその一つですよね?
入居者から嫌われてしまうと、介護するのが気を遣い過ぎてしまったり、何かしら言われるのではないか?と思いビクビクしてしまい、精神的に休まりません。
ここでは、私がある夫婦の入居者から嫌われてしまった体験と克服した方法を紹介します。
夫婦から嫌われたわけ
私が最初に勤務したのは老人保健施設でした。
専門学校を卒業し、ありがたい事に、その地域では規模が大きく、給料も良い施設です。
まずは慣れる事と仕事を覚える事から始まるので、先輩職員について周るのですが、先輩の男性職員から
「多分何かしら言われるかもしれないけど、あの夫婦には気をつけた方がいいからね。男の新人の人は特に。」
と、ある夫婦の事を言っていました。
旦那さんは認知症もほとんどなく、半身麻痺があり車椅子で。奥さんの方は認知症もあり、食事の介助が必要な程です。
前もって先輩職員から言われていたので、気を遣いながら介護していたのですが、慣れ始め一人でその奥さんの食事介助を始めた時に、口をなかなか開けてくれませんでした。
普段から開けない人ではあったのですが、その時は頑なに拒否。
すると
旦那「お前の食べさせ方が悪いからだ!」
と急に怒り始め、車椅子で私の足にガンガンぶつかってきました。
「お前」と言われた事と、いきなりの暴力で、謝ることしか出来ず、すぐに先輩職員が対応してくれて事なきを得たのですが、相当ショックな出来事だったのを覚えています。
それからは私が介助に入ろうとする度に「お前はいい。」と旦那さんから言われ、その夫婦の介護は一切出来なくなりました。
関係修復出来たきっかけ
そんな関係も修復出来ました。時間はかかりましたが。
修復出来たきっかけは特にないんです。
しいて言うなら「認めてもらえた」のかもしれません。
旦那さんは奥さんの事だけではなく、常に周囲を見ている人でした。
私の慣れない介護を見ていて心配になったのでしょう。そんな人に大事な奥さんの介護をさせたくなかったのでしょう。
しかも「男」だから尚更キツイ言葉や暴力を振るったのだと思います。
介護の仕事・入居者に慣れてくればこうしたことは減ってくる
介護の仕事をしていると慣れなうちは不安な事が多いでしょう。
それは入居者にも伝わります。
時間は少しかかりますが、慣れていけば、自然と入居者とも話せて、信頼を得られると思います。
まだ介護の仕事を始めたばかりの男性介護職員の方も安心して粘り強く仕事をしていただければと思います。