国家資格であるということから薬剤師は転職しやすいといわれていますが、ほかの職業と同様、転職回数が多いと転職は少なくとも有利にはなりません。
なので、転職回数が多いことはある程度転職に不利に働くということを念頭に置いて考えるようにしましょう。
そもそもなぜ転職回数が多くなると転職に不利なのかを見ながら、転職回数が多くなった時の転職時に気を付けたほうがいいのはどのような点なのか見ていきましょう。
転職回数が多いと採用担当者はなぜそれだけの会社に入って辞めたのだろうか、
という部分はとても気にします。
もしかしたら会社に非常に高い期待値を抱いているのか、人間関係をうまく保てないのかも、仕事にそもそも合っていないのでは・・・?
うまく会社になじめず、実力を発揮できないことは本人ももちろんのこと、会社にとってもとても不幸なことです。
採用プロセスには時間もお金もかかっていますし、入社後の教育はそれ以上の時間と労力がかかってきます。採用担当者が絶対に避けたい事態です。
そのため、面接では確実に過去の転職理由を聞かれますし、場合によっては面接に入る前から転職エージェントなどを通じて転職理由を聞かれる場合もあります。
転職回数が多い薬剤師が気をつけるポイント
転職回数が多い場合の転職で気を付けたほうがいいポイントは何でしょうか。
まずは転職理由をきっちり伝えられるように自分で整理しましょう。
特に回数が多くなると、この会社からはこういう理由でいついつ退職しました、次の会社は…と並べているうちにわからなくなってくるからです。
特に面接でくちごもってしまうと何かごまかしていると疑われてしまうかもしれないので、一度書き出してみるのがおすすめです。
次に書き出した際に転職理由を見ていきましょう。
転職理由については正直なのが一番ですが、少し表現方法に注意が必要です。
もちろん、パートナーの転職、転勤に合わせて、親の介護のため、子供の学校のためといった理由はどうしようもない転職することになったのをすんなり納得できる内容なのでそのまま伝えても問題ないですが、少々ネガティブな理由である場合は言い方/書き方を考慮しましょう。
例えば、残業や人間関係、そして通勤といった部分です。
残業は残念ながら決して発生しないという会社はほとんどないでしょう。
残業が嫌でやめた、と伝えてしまうと、今は大丈夫かもしれないけど仕事が忙しくなったらすぐにやめてしまうのではないか、と会社側は採用に消極的になってしまいます。
また、残業は下手をすると本人の生産性が低い、忍耐力がないとも思われかねません。
もしそれ以外に良い理由がなければ、仕事を流れ作業ではなく、じっくり一つ一つこなしたい、といったポジティブな理由に変えるようにしましょう。
人間関係もあまり歓迎される転職理由ではありません。
よっぽど業界内で人間関係が悪いことで有名な職場でなければ採用担当者は、転職理由としてそれを挙げることから「それはあなたの性格が関連しているのでは?」と勘繰りかねません。
ようは周囲の人間とうまく仕事をしたいので、より周りと連携を取りながらチームワークを生かしながら良く仕事を進めたいと思い転職に踏み切りました、といった表現が良いでしょう。
通勤時間についても同様です。ただ通勤時間が長すぎて、といってしまうと「入社する前からわかっていたのでは?」と計画性がないと判断されるかもしれません。
もともと通勤時間は気にしていなかったが、より通勤時間を有意義に使いたいと思った、と言ったほうが好印象に伝わります。
ポジティブに転職理由を伝えるのは重要なことですが、ポジティブすぎると作り物じみてきます。
素直に人間関係や仕事関連で転職をしたが、自分のこういう部分がもしかしたら影響していたかもしれないから自分を見直し、治した、というと好印象につながるでしょう。
また、転職理由ではなく、転職回数の多さについて面接などで聞かれた場合はどうでしょうか。
もし初期に転職頻度が高い場合、若いうちにいろいろの職場を経験したかったという理由がおすすめです。
若いうちはフットワークも軽く、ある意味考えなしに動いていた。でも今は違います、というアピールにもなります。若い時期でなくとも、ある時期に転職が繰り返されていたら、この時期に行きたい職場に入れたが、思ったのと違って少し将来を考え直していた、といった理由が言えるでしょう。
いずれにせよ、理由はない、なんとなく、といったあいまいな表現で返答するのは避けましょう。
明確な答えがなければ、採用担当者は気分で転職されてしまうのでは?と危惧してしまうからです。
転職理由や転職回数の多い理由を聞くかというのは、採用担当者や会社のカラーによるので、場合によってはさんざん準備したのにほとんど聞かれなかった、といったこともあります。
より行きたい会社が掘り下げがちな部分を知り、先に準備するためには、まずはその会社について調べておく必要があります。
最近では口コミで質問内容が見られることもありますが、数が少なかったり、情報が古かったりするので、おすすめなのは転職サイトに登録し、転職エージェントに相談してみることです。
エージェントは通常直接人事担当や担当部署の上司に欲しい人材を聞きこんだりするので、きっと参考できる情報をもらえるでしょう。まずは登録から初めて、情報を手に入れましょう。