保育士として働き始めて、「保育に役立つスキルを身につけたい」「保育士としてキャリアアップしていきたい」と思われている方も多いと思います。
保育士の資格を取得し、“保育専門のプロ”として現場に出ても、わからないことや戸惑うこともあるでしょう。
今回は、スキルアップを目指したい方のために、役立つ資格や研修についてまとめてみました。
具体的には、「保育士として磨きたいスキル」「スキルアップにつながる資格」「キャリアアップ研修とは」の順番で紹介していきます。専門性を高めていきたい方は、どんな資格があるのかチェックしてみてくださいね。
保育士として磨きたいスキルとは
保育士の仕事は子どもたちのお世話だけではありません。
保育に直接関係する仕事から机に向かってコツコツ進めていく作業まで、さまざま仕事を行っていきます。
最近では、保育園の種類や保育理念もいろいろなものがあり、保育士にもそれに適応できるように幅広いスキルが求められるようになってきました。
保育士不足が問題視される昨今、1人ひとりの保育の質も高めていく必要があります。
できることが増えてくれば、周りからの信頼も深まりますし、自信を持って働くことができますね。待遇アップにも繋がるかもしれません。
まずは、保育士にはどんなスキルが求められるのか紹介してきます。
コミュニケーション力
保育園には0歳~就学前までの子どもたちが預けられています。
保護者や先生たちの年齢層もさまざまです。
保育士は、赤ちゃんから大人まで幅広く関わっていきます。そのため、誰とでも上手くコミュニケーションをとっていかなければなりません。
相手の立場に立って考えることも必要ですが、話を聞くだけでなく相手にきちんと伝わるように話すことも重要です。
パソコン・IT・事務処理能力
書類を手書きで行う保育園も多いですが、最近ではパソコンやタブレットが導入されているところも増えてきています。
保育園によっては、連絡帳から日誌などの書類全てをパソコンで行うところもあります。
基本的な操作やワード・エクセルはできるようにしておくと良いでしょう。
パワーポイントが使えたり配布物の作成できたりすると、活躍できる場面が増えてきますよ。
ピアノ
保育士の求人の中には、ピアノが弾けなくても採用されるところもあります。
それは、ピアノが必要ないからではなく、それだけ保育士が不足しているということだからです。
ピアノが必要な時は得意な先生に任せて、保育を行うことは意外と多いのですよ。
ということは、周りの先生よりも弾ければ弾けるほど、頼りにされることが増えていきます。
保育園で歌う曲や童謡は単調なメロディーや簡単な伴奏が多いので、苦手な方は頑張って練習してみましょう。
絵本の読み聞かせ
絵本を読むだけなら誰にでもできますが、子どもが夢中になって聞いてくれるように読むには、それなりの技術がいります。
登場人物になりきって声の高さや大きさを変えたり、話す速さを変えるだけで、子どもたちの反応は全然変わってきますよ。
活動の切り替えの時や子どもたちに落ち着いてほしい時などに読み聞かせは大活躍するので、ぜひ読み方を工夫してみてください。
子どものケガや病気に詳しい
保育中のケガや発熱などの病気のときは、保育園によって対応は異なります。
医師ではないので医療行為はできませんが、応急処置はできるようになっておいた方が緊急時に役に立ちます。
子どもがかかりやすい感染症や、夏場では熱中症などについて詳しく知っておくと予防にもつながります。
保育士のスキルアップにつながる資格
保育の専門性を磨いていきたい方は、保育士以外の資格に挑戦してみてはいかがでしょうか。
子どもに関わる資格は保育士だけではありません。
「こんな資格あったんだ」と思うような珍しいものや、仕事以外にも役に立ちそうな資格もありますよ。
ここでは、「保育分野」「医療分野」に分けて紹介していきます。
保育分野で役立つ資格
リトミック指導員
リトミックとは、音楽のリズムに合わせて身体を動かし、心で感じたことを表現する音楽教育のことをいいます。
保育園で使う楽器は、ピアノだけではありません。
いろいろな楽器に触れたり、音を出したり、音楽に関する活動内容は多種多様にあります。リトミックについて学ぶことで、音楽活動の幅が広がっていくことでしょう。
絵本専門士
絵本専門士とは、絵本に関する知識・技能・感性を兼ね備えた絵本のスペシャリストです。
絵本を通して子どもの知識を高めたり、創造力や感性を育んでいくことが期待されています。
保育の中で子どもたちが絵本に触れる機会は多くあるので、子どもの年齢に合った絵本が選べるようになったり、保育士自身の創造力や感性も磨かれていきます。
医療分野で保育で役立つ資格
認定病児保育スペシャリスト
日本病児保育協会が認定する資格になります。
認定病児保育スペシャリストとは、病児保育を専門とするプロを養成する資格です。
病児保育に特化した知識を高めることで、普段の保育に活かせる場面はたくさんあります。子どもの体調変化に落ち着いて対応できますし、保護者からの信頼度も上がります。
保育士のキャリアアップ研修とは
平成29年度の4月より、厚生労働省が保育士のスキルアップと処遇改善のために“キャリアアップ研修”の実施を示しました。
一定の条件を満たし所定の研修を受けることで、キャリアアップにつながるようになっています。
そのために、これまでの主任保育士や園長などの役職に加え、「副主任保育士」「専門リーダー」「職務分野別リーダー」が追加されました。
勤務年数の条件がありますが、それを満たしている方は研修を受けることで知識も深められますし、役職に就くと手当が支給されます。
これから先、主任保育士や園長を目指されている方は、ぜひ“キャリアアップ研修”を受講することをおすすめします。
保育士のスキルアップ・キャリアアップまとめ
今回は、保育士としてスキルアップしたい方やキャリアアップを目指したい方に向けて役立つ情報をまとめてみました。
理想の保育士像は人それぞれですので、どんな保育士でありたいかを考えてみましょう。そして、それに合った研修を受けたり資格取得を目指しながら活躍の場を広げていけると良いですね!