生活相談員の将来性と今後 生活相談員のキャリアは?

生活相談員は特別養護老人ホームや通所介護(デイサービス)など、いくつかの施設で配置義務のある職種です。

介護職員と比較すると施設の中での配置人数は少なく、施設ごとに担当する業務も異なることが特徴です。

一方、ほとんどの施設では夜勤や交替勤務がなく、相談援助業務が主な仕事となり、介護業界の中ではとても人気のある職種のひとつです。生活相談員の将来性はどのようなものでしょうか?

生活相談員の将来性と今後、生活相談員のキャリアは将来性がある?

生活相談員は、経験を積むことで将来的には管理職になる場合も多く将来性がある仕事のひとつと言えます。

社会福祉士や精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格などが必要なため介護を専門的に学んできた人しか業務に就くことができません。
資格や勉強だけではなく、実務を経験することで将来的には施設の中心として活躍することを期待される職種と言えます。

生活相談員の待遇について

生活相談員の所定内賃金は、介護職員より高く、ケアマネジャーより低いという傾向が見られます。
平成29年度 介護労働実態調査結果(介護労働安定センター)」では、以下のような統計結果となっています。

【所定内賃金(月給者)】
生活相談員:244,062円
介護職員:211,464円
介護支援専門員:255,521円

しかし、生活相談員や介護支援専門員の場合は、交替勤務や夜勤がないことから最近では手当を含めた賃金において「介護職員の給与がケアマネジャーを上回った」という統計も出ていると言われます。

2019年10月に開始される「特定処遇改善加算」では経験や組織のリーダー的役割の介護福祉士に対し月額8万円程度の処遇改善が示されており、総支給額では生活相談員や介護支援専門員を大きく上回ることも予測されています。

今までは、介護職員として経験を積んでから、生活相談員や介護支援専門員を目指す人も多くいましたが、今後は待遇面を考えれば介護現場でスキルアップをしていくほうが優遇されていく可能性もあります。

幅広い業務の生活相談員はケアマネジャーへのステップにもなる

生活相談員は、施設によって担う業務が異なりますが、対外的な家族・他施設とのやりとはどこの施設でも生活相談員が担います。

そのため、近隣の施設情報や介護保険制度、介護保険点数の知識は業務の中で必然的に身についていきます。

また、集めた情報を施設内の職員に伝達する役割も持っているため入所者の情報はもとより、医療的な知識・リハビリの知識などについても幅広く身に付くことになります。

生活相談員として身に付けた知識は、将来ケアマネジャーなどを目指す場合にも必ず役に立つ知識となるでしょう。

生活相談員は施設の顔として活躍する職種

生活相談員は施設の顔として活躍する職種です。
そのため、利用者や家族はもとより近隣施設との関係性を築いていくうえでも大切や役割を担います。

人事異動で生活相談員が変わったために今まで利用者をたくさん紹介してくれていた居宅介護支援事業所との関係が薄くなり、利用者が全く来なくなるということがあるくらい対外的に生活相談員が担う役割は大きなものです。

訪問系や通所系の介護施設の場合、利用者は居宅介護支援事業所を通じてくることがほとんどです。

ケアマネジャーを通して利用者を集客できる生活相談員は、施設にとって何者にも代えがたい大事な存在と言えます。実際、生活相談員の経験を買われ新設する施設の責任者としてスカウトされたなどという人もいるくらい、地域の中で顔が知れ渡るということは大きなメリットのひとつと言えます。

生活相談員から施設管理者を目指すことも出来る

生活相談員は幅広い知識を身に付けることが出来るため、多くの施設ではその後に管理職として活躍するための足掛かりにもなります。

生活相談員は家族やケアマネジャーから得た情報から、施設内の他の職種に実際に動いてもらうという役割もあり施設内でのコミュニケーション能力も必要となります。

施設内で人を動かすための能力、業務で幅広い知識を身につけるための経験と大変なことも多い役割ですが、それらの経験は決して無駄になるものではありません。

将来、施設の管理者として頑張りたい人には、日常業務での知識や経験はもちろんですが施設を運営するための収支管理などを早めに身に付けておくこともオススメします。

生活相談員の経験は将来に活きる

生活相談員としての経験は、その後にケアマネジャーになったり施設の管理者になったりする場合にも役立ちますし、介護職員になるということも選択できます。

一方、資格や知識も必要なことから介護職員の全てが生活相談員になれる訳ではありません。

介護は様々な職種がそれぞれの知識や技術、経験から高齢者を支える仕事です。
職種によって、偉い偉くないなどの上下関係はありませんが、生活相談員は施設の中心として活躍することになり、その経験は将来必ず役に立つものとなるはずです。

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