調剤薬局から製薬会社への転職失敗【薬剤師の転職失敗談】

こんにちは、milkulmiと申します。

まず簡単に自己紹介をさせて頂きます。
2012年、薬学部が6年制となり初めての卒業生として無事に国家試験に合格。
大手の調剤薬局に就職しました。3年の勤務経験を得て、製薬会社のDIに転職しました。その後再び調剤薬局に就職し、現在に至ります。

調剤薬局から製薬会社のDI業務に転職経験があるのですが、結果的に半年で辞めることになってしまいました。
今回はその時の経験談をお話しします。

新卒で調剤薬局に勤めて2年半ほど経った頃、様々な患者さんと接するようになり、また色々な業務を任されるようになり自分の知識の無さを段々と痛感するようになってきました。

大学時代に習った薬理学や薬物動態学、有機化学など専門的な内容を意識して学ぶ姿勢も減っていってしまいました。

臨床の場で生かすことが全く出来ていなかったのです。

せっかく大学に6年間通ったのに、そこでの学問を生かすことが出来ていない自分に対して、この先もこのまま調剤薬局で薬剤師の仕事をしていて良いのか疑問に感じることが多くなっていきました。

薬理学などの基礎的な学問を学びなおして薬の知識を付けて、保険など医療全体のことについてもしっかりと学んで、薬剤師として患者さんに生かせる知識を身に着けてまた調剤薬局での仕事に取り組もうと思いました。

そこで転職を決意し、製薬会社のDI業務に携わることにしました。

DIの仕事ならば問い合わせ業務を通して自分自身で学ばなければならない事項もたくさん出てくるので自分に不足している知識を身に着けるのには最適だと思ったからです。

今考えれば、DI業務を行っている会社に転職する目的はしっかりとありましたが、もっとその業界について経験者の話を聞いたり、職場見学をさせてもらったり、リサーチをする必要があったと思います。

転職後、DI業務が未経験だったため研修から始めました。
自分自身の希望もあり、担当領域は中枢神経系の薬になりました。

始めは担当する薬の勉強をするために座学や講習の時間で1日が終わっていったのでストレスなどもありませんでした。
むしろ今まで自分が取り扱っていた薬に対して知らなかった知識が入っていったのでとても面白く感じました。

研修も終わり、実際に薬剤師などの医療従事者からの問い合わせ業務を進めるにあたって段々とストレスを感じ始めていってしまいました。

会社のマニュアルに沿って言っていいことが決まっており発言する内容が限られてしまったのです。
自分が臨床の場で得た知識を伝えることが出来なかったですし、研修で学んだ内容から発展させて自分が考えたことを伝えることが出来なかったのです。

また、電話対応ということで相手の表情が読み取れずに上手く言葉で伝えることが出来ませんでした。
結果的に、コミュニケーションが上手く取れずクレームにつながってしまうこともありました。

それまで調剤薬局で働いていた時は、患者さんと面と向かって接することが出来てコミュニケーションを取ることにも自信がありましたし、好きでした。

それが、毎日電話対応をするうちに得意と思っていた自分のコミュニケーション能力に自信が無くなっていってしまったのです。

未経験で始めたのでそのような壁にぶつかるのは当たり前かもしれませんが、毎日が辛く感じ始めてしまいました。

やはり自分には患者さんと直接的に接する仕事の方が合っていると思い、結果的に半年で退職し、調剤薬局に再度転職をしました。

DI業務を経験することで得られた知識もありますし、何より本当に自分がやりたい仕事についても再確認をすることが出来たので転職したことに後悔はありません。

しかしながら、未経験の業種に転職するにあたってはもっとその業界のメリット、デメリットなどを調べてから転職活動をするべきだったと思っています。

これから転職を考えている方の参考になれば幸いです。