編集者として転職したいと考えた時に思うことがあります。それが、『果たして未経験でも編集者として転職することが出来るのだろうか』ということです。今回は、そこについて詳しく解説していきます。
未経験でもなれる
結論から言ってしまえば、編集者には未経験でもなれます。もちろん経験があることに越したことはありません。ただ、同時にその人の熱意やセンス、スタンスを重視する傾向にあります。では、具体的にどのような入社パターンがあるのか見ていきましょう。
新卒採用の上限は25歳前後
新卒枠で編集者として入社するのであれば、25歳前後までなら受け入れてくれる企業も多いです。二浪、二留までなら大丈夫とよく言われていますが、出版社によっては28歳でも大丈夫だとしていることもあるので、新卒枠での入社を希望するのであれば求人票をしっかりと確認しましょう。
新卒採用の良いところは、中途採用よりもハードルが低いところです。他の人も実務経験が少ない、もしくは一切実務経験がない場合が多く見受けられます。そのため、経験といったアピールポイントよりは、その人の熱意や企業への理解度、企業へもたらしてくれるであろうメリットなどを重視して選考は進みます。
ただ、年齢的なことで言えば若い人を取る確率の方がどうしても高くなってしまいます。若い方が詰め込める量も多いですし、長い目で見た時に有利なのは若い方ですよね。しかし、編集者は若さよりも人間の本質が重要です。年齢を感じさせないプレゼンなどでアピールしていきましょう。
中途採用は狭き門
新卒枠が25歳前後まで大丈夫と、割と入口が広い出版業界ですが中途採用枠も意外と募集しています。ある程度の年齢までであれば、『未経験者』でも応募することが可能です。そんな中途採用の方法は2つあります。それが『人脈を使って入社する方法』と『中途採用試験を受けて入社する方法』です。
人脈を使うパターン
出版業界は思ってる以上に狭い業界となっています。編集者、編集プロダクション社員、出版営業、デザイナーなどが入り混じっているような業界です。そのため、仕事をしていれば自ずと横、縦の繋がりが出来ていく訳です。そういったこともあって、経験者同士であればそういった繋がりを経由することで入社を打診されることもあります。
しかし、これはあくまで経験者同士の繋がりであって未経験者の方は人脈がほとんどない状態ですので、このパターンでの入社は厳しいでしょう。知り合いに編集者がいれば口添えしてくれるかもしれませんが、それでも高い評価を貰える訳ではありません。
中途採用試験を受ける
未経験者で中途採用を目指すのであれば、多くの場合試験をクリアしなければいけません。ただ、中途採用試験の場合35〜40歳ぐらいまでと比較的高めの年齢でも受け入れている企業も多く、それだけチャンスがあります。心配なのは、実力本位の採用試験において『未経験者』に勝ち目はあるのか、ということでしょう。
勝ち目は充分にあります。企業側も未経験者の気持ちが分かっているから、このような幅を設けている訳です。しかし、経験がない以上、企業はあなたの編集者としての実力が分かりません。そのため企画書等の提出を求められることもあります。
編集者になれば嫌というほど企画書を書かなければいけません。今の内にしっかりと書いておくことをおすすめします。
得意分野があれば編集未経験でも転職することはできる
例えばエンジニアや医療業界向けの専門誌を発行しているような雑誌社や編集プロダクション、webメディアであれば、編集者としての経験がなくても、上記の業界に精通した方であれば採用される可能性は高いです。
というのも、こうした媒体では、何よりも正しい知識とマニアックな知識の両方が求められるのですが、編集者にこうした専門的な知識を勉強させることは、かなり難しいです。
そのため、元々業界で働いていて、その道に詳しい方を編集者として教育する方がはるかに簡単なのです。
そのため、何かの分野に特化して詳しいという方は、編集者として転職しやすいでしょう。
分野としては様々なものがあり、IT・金融・医療・税・会計に関する真面目なものの他、
乗り物(鉄道等)やスポーツなどの分野でも、自身のマニアックな知識を活かして働く場というのはあります。自身の得意分野を掘り起こしてみて、様々な角度で編集者としての道を切り開くのも有りでしょう。
webメディアの編集職であれば比較的未経験でも転職しやすい傾向
簡単なわけではありませんが、紙媒体も取り扱うような雑誌社やメディアよりも、webに特化しているようなメディアの方が未経験でも転職しやすい傾向にあります。
というのも、紙媒体の場合の方が求められるスキルが高く、ミスが許されない職種のため、非常にシビアに見られます
webメディアの場合、言い方は悪いのですが、比較的ライトな記事を求められることもあり、こうしたあまり影響力のない記事を執筆して徐々にステップアップしていくことも可能です。ミスをしてもすぐに修正ができるのも利点なので、比較的未経験者でも仕事をこなすことが可能ではあります。ただ、webメディアの場合、webに関する知識が求められることもあるでしょう
まとめ
未経験者でも編集者として入社することは充分に可能です。しかし、経験というアピールポイントがない以上、自分の企画力がどの程度あるのかをしっかりと見せる必要があります。まずは、自分の能力を見つめ直して、どのような得意分野があるのかなど振り返ってみると良いでしょう。
また、求人サイト等に登録し、未経験でも応募ができる求人がないかチェックすると同時に、求人がすぐに出てきた際などに応募ができるようメルマガ等で情報収集をすることも忘れずに行いましょう。