エンジニアの採用成功させるには?

エンジニアの求人倍率は7倍にも8倍にも跳ね上がり、今、もっとも採用できない職種と言われています。

応募がこない、応募が来ても面接調整ができない、面接通過率が悪い、内定を出しても辞退されるなど、IT企業の人事の悩みは尽きないでしょう。

そんな状況の中でも自社を拡大するためにエンジニアの採用は必須。今回はエンジニアの採用成功にちかづくため、採用成功している企業がとりくんでいる3つのポイントをお伝えしたいと思います。

応募数を増やす!

当たり前のことですが、エンジニアの採用成功のためには、応募数を増やすことが第一です。

もちろんあなたの会社の採用基準にぴったりあった人から応募が来て、面接し、内定を出し、受諾してくれることが一番効率が良いでしょう。効率を上げることももちろん大事な要素です。

しかし、いま、エンジニアが採用できない市況感と言われていますので、応募の段階で採用基準を厳しくし、絞りすぎてしまうことはチャンスを逃しているようなものです。

まずは応募数を増やすために、なにを工夫し、なにを変えるのかから考えてみてはいかがでしょうか。

採用成功している会社は、応募数を増やすために様々な工夫をしています。

たとえばエンジニアは平日は夜遅くまで仕事をしていることも多いため、「夜20時からの面接OK」「Skype面接OK」「土日の面接OK」など、面接時間を求職者であるエンジニアにあわせて打ち出すと、応募数も増えるでしょう。

他には「私服での面接OK(むしろ推奨)」「履歴書・職務経歴書不要」「志望動機ききません!」「朝食orランチを食べながら懇親会」など、さまざまな工夫をし、応募数増加に向けて努力をしている会社もあります。

面接は丁寧に

面接をまだ「企業が判断する場」だと思っていないでしょうか。
ぜひ自社の面接方法を振り返ってみてください。「なんでやめたんですか?」「どうして転職回数がそんなに多いのですか?」「自分の悪いところは?」など詰問を続ける企業や、面接中にしかめっ面で求職者の目を見ない、面接中ずっと下を向いている、腕を組んできいている、あくびをしていたなど、どれも実際に求職者からのアンケートで上がっている声です。

中には面接会場を出た瞬間に「いまの、なし(不合格)だったな」という面接官の声が聞こえて、企業に対して悪印象を持った、という話もあります。

面接は求職者を判断する場所ですが、同時に求職者にとっても企業を判断する場所です。

特に今のマーケットのように、有効求人倍率が高くなっている場合、求職者に選択権があるとも言えます。

そうした中、面接での印象が悪いと、「えらばれない」会社になります。

実際に新卒の就職活動から1社目を選択した最後の決め手は「面接官の人柄」だったと回答している人は非常に多く存在します。面接官の印象がそのまま会社の印象になりますので、面接は丁寧に行う方がよいでしょう。

たとえば、質問をするだけではなく、面接は「相互理解の場」と考え、会社説明や会社の取組み、方針、想いを伝えたり、現場を案内する会社もあります。

また面接での評価ポイントを面接後にお伝えするだけでも求職者には良い会社だと感じられるようです。

自社の魅力を言語化する

当たり前のことですが、ITの会社はたくさん存在します。他社との差別化、といってもうちは請負だから・・・と言語化できていない会社も数多く見てきました。しかし、それでは求職者にはあたりまえながらつたわらないものです。

ぜひ、求職者にアピールするためにも、自社の魅力をハード面とソフト面にわけ、改めて考えて、言語化することをオススメします。

ハード面は例えば同業他社と比較して年間休日が多い、給与水準が高い、資格取得手当が充実している、会社の歴史が長く安定しているなど、条件面含めてアピールとなるところです。
数多くあげる必要はありません。1つでもよいので、自社の強みを考えてみてください。
また、ハード面ではなかなか魅力が見いだせない、という会社があれば、ソフト面での魅力を探すことをオススメしています。

たとえば社長がこういう思いで始めた会社で、その思いをマネージャーまで理解しているから現場の雰囲気がアットホームである、とか、社員同士は役職ではなく〇〇さんと呼ぶ社風があり風通しが良いとか、部活動などもあり若い人がすぐに交流できる風土がある、などです。

大事なことはソフト面の魅力が「なぜ」あるのか、という背景です。
そういう取組みや風土・社風はどこから生まれているのか、なにから派生しているのか、という良い環境の根本を考え、伝えられるようになると、求職者にも伝わります。

魅力がない会社はありません。まずは自社に中途入社をした社員になぜ当社を選択したのかをヒヤリングするところから始めてもよいかもしれません。

いかがでしたでしょうか。エンジニアの採用は難易度が高いことは事実ですが、採用成功している企業はなにも大手ヤネームバリューがある企業、高待遇の企業だけではありません。社員20人の3次請けのSIerでも年間採用目標を達成している企業もあります。今回ご紹介したことだけですぐに採用成功できるわけではありませんが、それでもその3つのポイントを押さえていないと成功はできません。ぜひ自社の採用方法などを見直すきっかけにしていただければと思います。