Webライター・web編集者と紙媒体のライター・編集者の違い
編集・ライターとしてやる仕事自体は同じです。指示された情報を伝えるために情報収集をしたり、時にはインタビューなどもしに行くこともあるでしょう。そして、その情報を外部へ発信するための文章を作ります。では、一体何が違うのでしょうか？それは情報を伝えるために使用する媒体が違うということです。
Webは、そのままWeb上での情報発信を媒体としています。Webサイト、メディア、ブログ、まとめサイト、各SNS、メールなどによる配信などです。その特徴は、レイアウトや文字数など自由度が高いところでしょう。配信スピードも非常に早いです。伝えたい情報をすぐに配信することが可能なので、集客力は非常に高くなっています。
ミスが見つかったとしてもすぐに修正がきくのも大きなメリットですよね。グラフや写真などに新しい情報が入ったとしてもすぐに修正出来て最新情報を伝える事が出来ます。しかし、記事自体の寿命はそう長いものではありません。特にSNSであれば、どんどん情報が発展していきます。また、記事の作成にはSEO対策であったりHTMLなどの知識も必要になってくるので苦手な人はとことん苦手な媒体になります。また、見出しやタイトルのつけ方も紙媒体とは異なります。膨大に存在する記事の中からクリックしてもらう必要があるため、どのような見出しをつければクリックされるのか、分析する必要があります。ただし、SEOやクリック率を上げることに意識が行きすぎて、情報の正確性や内容の薄いクオリティーの低い記事がたくさん存在しているという面もあり、webメディア業界としては課題もあります。
一方の紙媒体ですが、いわゆる雑誌や書籍、チラシ・広告での情報発信のことです。その最大のメリットは、読者の環境などに左右されにくいところでしょう。出版してしまったら書き直しが不可能なため情報の正確性が必要とされるため、出すまでのハードルは高いです。しかし、その分web媒体と比べて一般的に紙媒体の方が信用度は高い傾向にあります。特に、昨今webメディアはSEO対策用の記事で溢れていることもあり、専門的な知識を取得する場合などは紙媒体の書籍を利用する方が多い傾向にあります。また、年配の方であれば、Webという世界に入りにくい分野になり、こうした方々がターゲットの場合、まだまだ紙媒体にも優位性があります。
紙媒体は、1つのテーマを規定のページにまとめることによって、読みやすく記憶に残りやすい反面、情報の発信スピードに関しては遅いので今すぐ情報が欲しい人には向いていません。
ライターとして、お店へのインタビューや取材に直接赴くこともwebライターより多い傾向にあり、フットワークが軽くないといけないなどWebライターよりも体力を使う仕事となっています。
それぞれの媒体で必要なスキル
Webライターに必要なスキル
・読者の目に留まるようなタイトルや構成やレイアウトを考える能力
・SEO対策やHTMLに関する知識
・会社独自の構文ルールに従うことが出来る
・情報収集を適切に素早く行える
・媒体によっては量産することが求められる
紙媒体のライター
・文字制限がある中で簡潔に分かりやすく情報を伝える能力
・記事の順番など、読者が興味を惹かれるような構成力
・Web媒体よりも確実で豊富な情報の発信が出来る
・全体的に高クオリティのものを作れる
ライター・編集者の転職事情
では、この2つのライター・編集者の転職事情はどうなっているのでしょうか？ネットがない時代ではライター・編集といった仕事は業界の花形で、多くの人が応募していました。しかし、ネットが普及するにつれて紙媒体の需要は落ち込んでいきます。特に雑誌の売れ行きは悪くなる一方です。
そのため、出版社など紙媒体のライターに転職するのは難しいと言えます。募集要項にも経験者のみ、ベテラン希望、などすでにスキルを持ってる人を欲しがる傾向にあります。そもそも募集自体が減っているので何かしらの強みをアピールするしかありません。
一方のWeb媒体でのライター募集は意外と多いです。需要もありますし、ネットの情報は早いので、多くのライターさんが必要になってきます。未経験でも大丈夫というところが多いですが、執筆経験があるだけで強みになるのがWebライターの良いところかもしれません。
さらに、Webライターであれば在宅での仕事も可能なので会社側からしても余計な交通費や人件費をかけなくて済むので、どちらにもメリットがあります。そういった点からもWebライターへの転職は比較的簡単と言えるでしょう。
ただし、気をつけなければならない点として、webライターの場合、SEO対策のためだけに質を求めない記事を量産しているようなwebメディアも少なからず存在しています。そうしたweb媒体の企業にwebライターとして転職してしまうと、編集・ライターとしてのスキルを磨くことは難しくなりますので、求人に応募する前に、どのようなメディアで仕事をすることになるのかしっかりと確認しましょう。
また、昨今紙媒体だったメディアがwebへと路線を変更するケースもあります。こうしたメディアでは高いクオリティが求められる傾向にあり、紙媒体経験者が
まとめ
どちらもメリット・デメリットがありますが、現代において需要が多いのはWebライターだと言っても良いでしょう。しかし、やりがいや達成感など直接的な評価に繋がり、キャリアアップが見込めるのは紙媒体のライターです。
どちらが良いというわけではありませんが、紙媒体でライター・編集をやっていた方は、webライターとしてもクオリティの高い記事を書ける傾向にあり、webでも紙でもどちらの仕事もこなせるようになるため、転職市場ではかなり有利に動けるでしょう。
フリーランスとしても高い単価で仕事を受注できるのも、どちらかといえば紙媒体出身のライター・編集者であるため、どちらにも対応できるようにスキルアップすることで、多くの面白い仕事が見つけられるかもしれません。