機械設計エンジニアにおすすめの転職エージェント・サイトと転職動向について

機械設計エンジニアとは、文字通り機械製品の開発・設計をするエンジニアであり、例えば製品の筐体や内蔵物を開発(3D-CADを使って設計、試作評価等)するエンジニアです。営業や事務職に比べるとはるかに人数が少なく、専門性が高い職業です。

専門性が高いため、業界が変わると即戦力にはなりにくいことや、キャリアのリスクの観点から転職するエンジニアが少ないのが現状です。

さらに、若者の理系科目離れの影響もあり、若い機械設計エンジニアが減っていることもあり、採用企業側からすると人材の確保が難しくなっています。

企業は機械系エンジニアの確保が急務となっており、転職市場では若いエンジニアはもちろんのこと、40代の機械設計エンジニアでも重宝されます。つまり、転職がしやすい状況であり、待遇改善や新しいことへのチャレンジは昔と比べるとしやすい状況になっていると言えます。

ここではそうした機械設計職が転職を考えた際にどういった転職エージェントを使ったらよいかということや、昨今の転職動向、他の人はどういった理由で転職しているのかといったことを見ていきたいと思います。

目次

機械設計エンジニアにおすすめの転職サイト・エージェント

まず初めに、実際に転職するにあたって利用をおすすめする転職エージェントや転職サイトなどの各種サービスについて紹介したいと思います。

機械設計職は求人そのものがかなり少ない上に求人媒体で募集しないケースも多いので、サービスを複数利用しながら転職活動を行うのが良いかと思います。

メイテックネクスト:製造系技術者(エンジニア)の転職支援に定評があるエージェント

メイテックネクスト

機械系エンジニアの転職に強く、特に機械設計職は幅広い業種でニーズがある状況において、こうした職種領域における求人を多数保有しており、開発力を高めるための採用を強化している大手企業から大型資金調達をしたベンチャーなども含めて幅広い専門領域における選択肢の中から転職先を決定していくことができるので必ず登録しておきたいエージェントサイトとなります。

エンジニア等の技術職に特化していることもあり、転職面談などにも定評があるので、現状抱えている悩みあるいは希望に応じた最適な求人先の案内やプランの提案などが受けられます。

転職はしたいけど失敗だけは絶対にしたくないとお考えの方は多いかと思いますが、同社であれば業界や専門職種にかなり詳しいので失敗のリスクは大きく下げることができるでしょう。

メイテックネクストにしかない非公開求人も多数保有しているので、機械系エンジニアであれば必ず登録しておきたいエージェントサービスとなります。

また、先端技術領域等に知見を持つ企業などとも繋がりがあるため、広い可能性を視野に入れた転職活動が可能となっています。

大企業の求人も一定数有りますが、どちらかというと中小企業から準大手ぐらいの企業の案内が多そうです。
いずれにせよ、迷っているケースではとりあえず最初に登録しておきたいところです。

メイテックネクストはこんな方におすすめ

  • 機械設計職としてのキャリアを理解してくれるエージェントに相談したい方
  • これまでの経験・キャリアを活かして最適な転職がしたいとお考えの機械設計職の方
  • 選考対策から条件交渉まで安心してお任せしたい方
  • 企業の内情までしっかり把握してミスマッチを減らしたい方
  • 先端技術領域やイノベーション領域に興味を持エンジニアにも合います
  • 機械から電気・電子あるいは電気・電子から機械領域への転職を考えている方にも良い
  • 大企業よりは中小から準大手、大手子会社などを中心に考えている方

リクルートエージェント:求人保有量が多く機械設計職にもおすすめな最大手の職業紹介会社

エンジニアもリクルートエージェントで転職
リクルートエージェントより画像引用

機械設計職などの専門職の方が利用するイメージがあまり無いという方もいらっしゃるのですが、専門職でも登録しておくべき転職エージェントの一つと言えます。

まず、機械設計なども含めた技術者向けの求人は実は専門特化型のエージェントよりも保有している数としては多い傾向にあることから、転職先の選択肢を増やすという意味においても、登録することは非常に有効であると考えます。

なんだかんだリクルートに求人を出す企業さんが最も多いので、元々の求人数が多くない職種であることを考えると、幅広く検討の余地を残すためにもリクルートは最低限登録しておきたいところです。

その他のメリットとしては、様々な職種における転職実績が豊富なので、転職後どういった人が中にいる、また面接においては過去にどんな質問をされたのかなどの情報取得が可能という点では他のエージェントよりも良いかもしれません。

ただ、機械設計職など各種エンジニア・技術系職種に特別強いわけではないので、技術者としての深い悩みに関しては共感が得られにくい等はあるかもしれません。

なので、求人を多数見たいという希望が強いケースでは登録しておきましょう。

リクルートエージェントはこんな方におすすめ

  • 機械設計職として求人選びの選択肢を増やすためにも登録しておきたい
  • 面接前に詳細な情報を得てから臨みたいとお考えの方
  • 待遇交渉などの各種条件交渉が苦手な方

マイナビメーカーAGENT:20代や30代若手機械設計職向けの転職エージェント

マイナビメーカーAGENT

新卒時の就職で利用される方が多い会社さんなのでご存じの方も多いかと思いますが、マイナビが展開するものづくりエンジニア向けの転職サービスです。
こちらの会社自体が若手のキャリア支援に力を入れていることも有り、20代などの若手が利用するのにマッチするエージェントサービスとなります。
機械設計職やエンジニアとして数年経験を積んできたところで、そろそろ次のキャリアについて考えたい、キャリアアップやキャリアチェンジをしたいと思った際に相談するのに適したエージェントです。

若手向けのサービスが充実しているので、初めての転職だから書類作成や面接が不安、転職活動って何からやればいいのかわからない、といった悩みにも細かく対応してくれて、基本的なところからフォローしてくれます。

大手のエージェントとして求人も多いので、たくさんの選択肢の中からキャリアを検討していきたいケースの利用でも良いでしょう。

マイナビメーカーAGENTはこんな方におすすめ

  • 20代など若手でこれから次のキャリアについて模索をし始めた頃合いの方
  • 初めての転職だから転職活動そのものに不安がありいろいろ教えてもらいたい方
  • エージェントの対応が丁寧なところが良い方

JACリクルートメント:英語など語学を活用したいケースや管理職ポジションを検討される機械設計職におすすめのエージェント

JACリクルートメント

JACリクルートメントは電車の中のステッカー広告を見て知っているという方が調査では多かったので、ご存じの方も多いかと思いますが、東証プライム上場の転職支援会社です。たまに「リクルートメント」という記載から「リクルート系」だと勘違いしている人がいるのですが、全く別の会社です。

先ほどのマイナビの項目では未経験者の転職に強いとの記載をしましたが、JACではどちらかというと一定以上の経験をお持ちの方が対象となる求人が多いので、20代後半以上の方が利用するのに適しているサービスと考えられます。

外資系の転職にも強いので、グローバル企業などへの転職を視野に入れるケースでは利用したいエージェントである他、技術者(プレイヤー)というよりは管理職としての転職を考えているケースでも非常に有効なエージェントです。

ただ、外資系企業で日本国内で開発職を行いたいというケースでは、現地ポジションではなく日本国内におけるポジションがあるかというとそこまで多くない他、昨今は国際情勢の動向も不安定なので、海外の企業の求人がやや減っている時期もあり(状況が流動的なので一概に言えませんが)、外資という括りに興味がある方は登録してエージェント担当者さんにいろいろ聞いてみると良いでしょう。

なお、外資というキーワードを多用してしまいましたが、国内大手企業の求人も多くありますし、優良ベンチャーの機械設計職ポジションの求人も保有しています。

総論としては、一つ上のクラス(ポジション)を目指している、ハイクラス職へ転職して年収をあげたい等といったケースでの利用にマッチするでしょう。

担当してくれるエージェントさん自身のレベルも高いので個人的には割と良い対応をしてくれるエージェントであると考えています。

JACリクルートメントはこんな方におすすめ

  • 技術者として上のレベルで働きたい、年収をあげたい
  • 日系大手やグローバル企業、外資系企業に興味がある
  • 管理職として転職を検討している

どの転職エージェントに登録するか迷ったら<機械設計職>

エージェント利用を検討している人の中でどこに登録するか迷ってしまったという方もいらっしゃるかもしれません。

そうした場合はメイテックネクストにまずは登録しておきましょう。

どこに登録するか迷ったというケースでは、恐らく転職における希望がハッキリしていなかったり、キャリアビジョンが明確に描けていなかったりするケースが多いかと思いますので、そのようなケースでは機械設計職に精通していて、キャリアカウンセリングなどのサポートがしっかりしている同社を始めに利用することで、頭の整理もできてスッキリできるかと思います。

もちろん専門職領域における求人の量・幅・質も高いものがあるので、上記以外のケースでもおすすめできると言えます。

また、転職先希望として大手を検討しているケースではJACリクルートメントがよろしいかと思います。
日系・外資問わず、大手企業の求人が多く、技術者の転職支援も豊富です。

希望に合わせてこの2つを使い分けるのが良いかなと思います。

機械設計エンジニアは売り手市場で転職しやすい状況だが希望の転職先へ行けるかどうかは別の問題

社会情勢が安定しない状況ではあるものの、冒頭で記載した通り、基本的に転職者有利の状況であることから、転職そのものはできる状況と言っても問題ありません。

ただ、皆さん転職を考えるにあたってはそれなりに理由があり、それに即した各種条件があるかと思います。そうした条件がかなえられる転職先というのはそう多くはありません。

また、機械設計エンジニアだけに限った話ではありませんが、入社してみたら内情が思っていたものと違ったというケースも結構多いので、しっかり情報収集しつつ、転職活動に不慣れなケースでは事前対策などもしっかり行っていく必要はあるかと思います。

そうしたことも踏まえると、転職に慣れていない方などは先ほどご案内した転職エージェント等もうまく活用して頂ければと思います。

機械設計エンジニアの転職理由はどんなものが多い?

機械設計エンジニアの転職理由で多いのが、昇進です。

管理職になると人材のマネージメントをしなければならないケースが多く、開発現場から一歩離れてしまいます。

モノづくりが好きな人が多いエンジニアにとって、人材のマネージメントをうれしくないと感じる人も多いです。
人によっては、管理職になっても開発を続けることができる場合もありますが、ごく一部に限られます。

特に大企業の場合は、仕事を分ける傾向があるので、管理職=マネージメントになります。

逆に中小企業の場合は、人材が足りないので、管理職になってもマネージメントをしながらも開発現場に入って一緒に開発を行うことができます。

そのため、40代で課長昇進を目前に転職する人は少なくありません。

そういう人たちは、エンジニアとして積み上げてきた知見を使える同じ業種の企業に転職するケースが多いです。

また、先ほど記載した通り、いくら売り手市場とはいえ、そうした悩みが解消可能な転職先を見つけ、無事に内定を得るためにはそれなりに準備をして転職活動に臨まないと厳しい結果が待ち受けることもありますので、いくら転職しやすい状況が続いているとはいえしっかり準備は行いましょう。

機械設計エンジニアの転職先は?

機械設計エンジニアの転職先は同じようなメーカーが多いです。

ただしメーカーといっても職種はさまざまで、エンジニアとしての経験を生かして、品質保証部に配属、サービスマンを統括する仕事をします。

一言でエンジニアといっても様々な職種があります。

なかには、機械系から電気系やソフトウェアに移る人もいます。

機械設計エンジニアは製品開発において、機械、電気、ソフトを統括して評価する機会も多く、機械設計だけができるというのでは足りないことが多いです。

そのため、電気系(基板)やソフトについてもある程度知識をもっているため、電気やソフトの世界にうつる抵抗は小さいです。

なお、転職エージェントを選ぶにあたって、機械系エンジニアを扱っているエージェントであれば電気や電子系も詳しいので同じエージェントの利用で大丈夫です。

当該領域のエージェントについて気になれば以下のページでご案内しておりますのでご参照ください。

※参考:電子・電気・半導体系エンジニア向け転職エージェントについて

機械設計エンジニアの転職活動の流れは?

機械設計エンジニアの転職方法は、通常と同じで転職エージェントや求人広告サイトを介しての転職が多いです。

エンジニアの転職において、筆記試験が行われない企業が多く、いきなり面接に入ります。面接は2回もしくは3回の企業が多いです。

2回面接がある企業の場合、1回目が技術面接、2回目が人事の責任者もしくは役員面接になります。

技術面接は開発現場の責任者との面接になります。これまでに行ってきた開発やスキルをアピールしなければなりません。

3回面接がある企業の場合は、1回目が人事担当者、2回目が技術者、3回目が人事責任者もしくは役員による面接になります。

たいていは技術面接に合格していれば、よっぽど素行が悪いなどの問題がない限りは内定をもらうことができます。

ただ、面接が苦手という機械設計職の方は少なくないので、面接が苦手な方はエージェントなどに相談しておく方が安全と言えるでしょう。

転職により得られるスキル

転職先によって得られるスキルは変わりますが、機械設計エンジニアにとって、設計の経験=スキルです。

同じ企業で開発をしていると、どうしても同じような製品を繰り返し設計することが多く、ある限られた中でのスキルアップになってしまいがちです。

転職すると開発する製品自体が大きく変わるため、必要な知識が異なり、そこでまた知見を増やすことができます。

その結果、スキルアップにもつながるメリットがあります。

転職で年収UPは実現できるか?

キャリア以外の視点で年収などの待遇が転職理由になるケースも多々ありますが、現在の市況だと転職で年収UPする可能性というのは割と高いです。

人手不足なので現年収よりあげての転職実現は多いと言ってよいでしょう。

ただし、転職後にきちんと年収が上がっていくかどうかはその企業の賃金テーブルとあなた自身の自己研鑽も重要となってきます。

機械設計職の年収に関しては機械設計エンジニアの年収はどれくらい?の記事でも解説していますのでご参考ください。

機械設計エンジニアの転職・求人動向のまとめ

機械設計エンジニアは人材不足が著しいため、どの企業も人材を募集しています。

機械設計から電気やソフトへ移る人も多く、職種が変わる、開発する製品が大きく変わることで、スキルアップにつながるケースもあります。

ただ、転職しやすいといっても転職理由を実現できる企業へ転職できるかどうかは別の問題です。

しっかり情報収集を行い、失敗しないようにしていただければと思います。

転職エージェントサービス利用の流れ

これまで一度も転職エージェントを利用したことが無いという方から登録するとザックリどんな感じで進んでいくのか知りたいといった要望があったため、ここからは初めてエージェントを利用する方向けに一般論的な特徴を説明していきたいと思います。

なお、各社により細かい流れは異なりますので、あくまで概要であることをご理解の上ご覧ください。

  1. まずは各社のサイトより必要事項を入力して登録
    →サービスは無料で利用できるので安心しましょう。
  2. 転職面談(キャリアカウンセリング)の日程調整
    →登録すると電話もしくはメール(基本メール)で先方から連絡が来ます。指示に従って必要事項を伝えましょう。なお、昨今はWeb面談や電話面談が一般的になっているので、訪問の必要はなく気軽になりました。
  3. キャリアカウンセリング実施
    →エージェント担当者の方とキャリアカウンセリングを行います。「そもそも転職エージェントサービスとは何なのか?」や「個人情報の取扱いに関する説明」等の基本的な部分の説明から、「何故転職がしたいのか?」「これまでどういったお仕事をしてきたのか?」「どういった希望があるか?」といったエージェント側からの質問の他、「転職市況や昨今のトレンド等の情報提供」、「あなたの悩み等に応じたその他の各種情報」などがもらえます。かなりザックリとした記載になりましたが、ここは会話形式で進んでいくので、何か手順が決まっているわけではありません。流れに身を任せましょう。また、相手も面談のプロなので、心配はいりません。あなたに合わせていろいろとやってくれます。
  4. 求人の紹介
    →上記のキャリアカウンセリングなどをもとにマッチする求人の案内が頂けるほか、企業情報等もしっかり教えてくれます。キャリアパスが気になる方はそうした情報も教えてもらえます。
  5. 求人応募と書類の添削
    →応募する求人が決まったらエージェントさんが応募手続きを進めてくれます。その際に、応募書類(履歴書・職務経歴書・スキルシート等)の作成の必要がありますが、不安があればエージェントさんが添削してくれますし、意見ももらえます。業界に精通したメイテックネクスト等を利用すれば専門職種としてどういった形で書類を作成すればいいのか教えてもらえるので安心です。
  6. 面接と面接対策
    →書類選考に通過したら次は面接です。面接が苦手な方は多いのでエージェントさんに相談しておきましょう。過去にどういった質問がされたのかといった情報やどういった傾向の面接なのか等の情報も得られるのがエージェント利用の大きなメリットです。
  7. 内定及び入社
    →面接に通過したら内定です。その際に条件通知書等が送られてくるかと思いますので、各種条件を確認の上、入社承諾をしましょう。不明点があればこの際もエージェントを経由していろいろ確認ができます。交渉やこうしたやりとりが苦手な方も安心です。

エージェント利用がよさそうに感じるがデメリットはないのか?

基本的にエージェント利用に際してデメリットというのはないのですが、以下のような問題が発生することはあります。

  • 担当エージェントと相性が合わない
    →お互い人間なのでちょっとこの人と合わないなということは時折あります。どうにもこうにも合わないなというケースではサポートセンター等に連絡して変えてもらうことも可能です。私は過去転職活動した際に1度だけ変えてもらいました。
  • 担当者のレベルが低い
    →エージェントに限らず、レベルの低い担当者(例えば新人さんややる気のない社員等)に当たってしまうリスクはあります。私は過去にそういったことはないのですが、このケースでは担当者を変えてもらいましょう。転職は人生の転機といっても過言ではない大切なイベントなので後悔の無いようにしてください。
  • ダメ元での応募ができないケースがある
    →企業がなぜエージェントを利用して採用活動をするのかというと、応募者のスクリーニングをしてくれるからです。求人広告等に求人を掲載するとダメ元で応募する人というのは結構多く、採用条件に合致しない人からもたくさん応募が来てしまって大変なことになってしまうケースも少なくありません。つまり、エージェントの役割として、実質的に事前の書類選考をしていると捉えることができるかと思います。なので、あなたがダメもとでもこの企業に応募してくれと言っても応募させてもらえないケースはあります。もっとも、ダメ元で書類選考通過する可能性はほぼ0です。1%でも可能性があればエージェントさんは企業側に確認してくれるものです。なので、あなた自身も無駄な応募をしなくて済むという風にも考えられます。

上記のようなデメリットや注意点はあります。

ただ、基本的にはメリットの方が大きいと考えます。

転職エージェントの口コミや評判は気にする必要は無い

これは機械設計エンジニアに限った話ではありませんが、各エージェントの細かい評判・口コミはそれほど気にする必要はありません。
理由としては、転職エージェントの業務は属人性が高いことがあげられるのですが、具体的に説明していきたいと思います。

対応の良し悪しは担当者次第という側面が強い

本サイトでも口コミや評判を集めていますが、悪い評判が付くケースでありがちなのが、対応が雑・酷いといったものです。

本質的に会社として悪質なケースは除いて、基本的には担当してくれる人次第なので、正直対応の良し悪しに関する口コミを見てどのエージェントが良いのか悪いのかを判断するのはあまりよくありません。

人材紹介会社も人手不足なのでエージェント担当者自身もかなり転職がしやすいことから余程問題のある行動でもしない限り転職が用意です。

そして、口コミで対応面で評判が悪かった担当者がAエージェントからBエージェントへ転職していたり、逆にものすごく評判の良かった担当者がCエージェントからDエージェントへと転職をしてしまっていたりするケースも多々あるので、この対応の良し悪しは正直あまり当てにならないです。

一般的に知名度の高いエージェントを利用すれば基本的に後は担当者次第というところになりますので、こうした側面から口コミは参考程度にとどめるのがよろしいかと考えます。

悪いエージェント担当者も良いエージェント担当者も結構すぐ転職しますので、例えば、〇〇社のA氏が凄く親身で良かったです!的な評判が多数あったとしても〇〇社にAさんは既にいないケースも多いのでご注意ください。

紹介された求人数の多い少ないは人によるため一概に判断できない

求人件数が多いエージェントを利用した方が良いのは間違いないのですが、口コミなどでほとんど求人の紹介がされなかったといった口コミはあまり鵜呑みにしない方が良いです。

ほとんど求人の紹介が受けられないケースとして考えられるのが、「本当に保有求人が少ない」「求職者のレベルが低い」「求職者自身に合ったエージェントに登録していない」などのケースが考えられます。

本当に求人が少ないケースというのも確かにありますが、稀で、どちらかというと「求職者側のスキル不足」による問題か「目的に合ったエージェントが選べていない」ケースが多いです。

この2つのケースは以外に多いのですが、さもエージェント側が悪いという形で評判を記載するケースも多いので、注意深く口コミを見て判断してください。

なお、求人数が少ないエージェントをわざわざ本ページでは紹介しません(もしくは紹介していても求人数は少ないと記載します)のでこの項目はあまり心配しなくても大丈夫です。

不満が爆発するから悪いものが目立ちやすく、良いものは意識的に作られている傾向にあるため

当サイトでもそうなのですが、良い口コミというのは意識的にもらおうと思わないともらえません。

基本的に転職に成功して満足された方は口コミを投稿しようと思わず、どちらかというと満足できなかった方が不満のはけ口として投稿されるような感じに見受けられます。

私自身も転職ではない何かサービスを受けた時に、良かった時は満足してその場でお礼を言って終わるケースが多いのですが、満足できなかった時やイラっとした時は積極的にSNSに書いたり、フォームに投稿したりしたくなります。

逆を言うと良かった口コミを集めようと思うと、転職成功した人に謝礼を払ってわざわざ書いてもらったりすることもあるので、意識的に取得していく必要があります。

なので、口コミの本質として、良かったものと悪かったもので、意識差がかなりあるので、こうした点から世の中のネット上にある評判というのは参考程度にするのが良いかなと考えています。

では、何を基準におすすめの転職エージェントなどはピックアップしているのか

評判などももちろん参考にしていますが、上記の関係からそこだけを基準にして良し悪しは判断していません。

過去に転職エージェント会社に勤務した経験なども踏まえると、「保有求人数」「情報の濃さ」「面接対策サポート」の3つが転職の成否を分け、満足度等に繋がっているように感じますので、この3つを意識されると良いと考えます。

具体的に見ていきましょう。

保有求人数

該当領域の求人を多く持つかどうかは当然ながら転職の成否や満足度に大きな影響を及ぼします。

極端な事例ですが、「エージェント担当者の対応は非常に印象が悪かったが、紹介してくれた求人は多く、しっかりマッチしていて転職自体はうまくいってよかった。」と言ったような声も有り、究極的には良い求人さえあれば転職はうまく行くケースも多いです。

これはあくまで極端な例ですが、それぐらい求人数は重要という事になります。

本ページでは一応機械系のエンジニアの求人を多く持つ転職エージェントあるいはそうでなかったとしても何かしら保有求人に特徴があるケースのエージェントの紹介などを行っています。

情報の濃さ

これは曖昧な部分もあるのですが、各エージェントに蓄積されているデータなどを指してこのように表現しています。

例えば、求人企業の内部情報の濃さもエージェント各社で違いますし、面接前の選考対策情報もエージェント間で濃さが異なります。

長年その領域での転職サポートを行っているかどうかでこの蓄積度は変わってきており、同じ企業に何人も紹介しているエージェントなどでは内部情報も濃いのでミスマッチが少なくなります。
また、過去の面接情報も多数持っているので、選考の通過のしやすさにも大きく影響します。

こうした情報は属人性のものではなく、エージェント企業が保有する情報となるので、どこの転職エージェントを利用するかで明暗が分かれる項目であり、注意したい事項です。

そして、機会設計エンジニアの場合、専門性が高い職種になるので、当該領域への理解の高低も重要となります。

なお、ベンチャー企業への転職ではあまり約に立たないこともあるため、ベンチャー希望の方は注意も必要です。

面接対策などのサポート

これは先ほどの情報の濃さと繋がる部分もあるのですが、良い求人があっても選考に通過し、内定を勝ち取れなければ意味がありません。

エンジニアの中には面接が極度に苦手という方も多くいらっしゃいますが、このあたりのサポートがしっかりしているかどうかは非常に重要です。

やや属人性が高い項目でもあるのですが、先程記載した通り、求人企業の選考の傾向(過去にどういった質問をされたのか、どういった受け答えを好ましく思うのか、どういったタイプの面接官なのか等)の情報が重要となりますので、この辺りの情報をしっかり持っているかどうかはエージェント選びをする上で重要となります。

なお、採用そのものの数が少ない企業の求人の場合、どのエージェントに登録しても多くの情報が得られないケースというのもありますが、類似する企業での選考事例からアドバイスをもらうこともできるので、いずれにせよ、該当企業以外も含めてしっかりと蓄積されたものがあるかどうかはとても重要だと感じます。

機械設計エンジニアとして就業・転職する方の調査データ

機械設計エンジニアとして転職・就業している方々の各種調査データについて見ていきたいと思います。
特に未経験でこれから機械系のエンジニアとして転職し、働きたいとお考えの方などは志向性のデータなどは参考になるかと思いますのでご覧ください。

学歴の傾向

機械系のエンジニアは専門知識が重要となるため、基本的には大学・大学院で機械力学、材料力学、メカトロニクスや制御工学などの専門的な知識を学び、新卒でメーカーなどに就職し、そのまま勤務を続けるケースが大半となっています。大卒だけでなく、企業によっては工業高校卒業や高専卒の採用も積極的に行っています。

機械設計エンジニアは人手不足で売手市場ではあるものの、転職にあたってはそもそもの下地があるかどうかはかなり見られるため、どのような専門分野を持ってこれまでやってきた方は重要視されるため、必然的に学歴にも傾向が出ていると言えます。

以下は機械設計技術者で実際に働いている人が多いと感じる学歴に関するデータとなります。実際にこの割合で働いているかの正確なデータではありませんが、参考になる数値です。
※厚生労働省職場情報提供サイト(https://shigoto.mhlw.go.jp/)より引用しグラフ化。詳細は※1参照のこと。

機械設計エンジニアの学歴

学歴 割合
高卒未満 0.000%

高卒

25.700%
専門学校卒 7.100%

短大卒

0.000%
高専卒 10.000%

大卒

60.000%
修士課程卒 27.100%

博士課程卒

2.900%
不明 7.100%

機械設計技術者の仕事内容に関するデータ

機械設計エンジニアに限らず、同じ名称の職種でも人により細かな業務内容は異なります。
機械設計技術者として従事している方がどういった仕事をしているのかそのデータを見ておきましょう。
※データ引用元は先ほど同様※1参照

仕事内容 実施率
顧客の要望を確認 74.300%

使用可能な技術、資材、部品を考える

65.700%
機械のコンセプトを考える 64.300%

社内、関係会社と情報を共有してすり合わせを行う

61.400%
実現可能な設計図であるか、ミスはないかをチェック 57.100%

上記の検証を繰り返し、基本的な仕様を決定

52.900%
製図ソフトや解析ツールを使ってシミュレーション 51.400%

機械設計者、他部署のメンバーとの連携ミーティングで情報の共有

50.000%
コスト、安全性、環境などの面から実現可能性を重視したシミュレーション 45.700%

必要であれば試作品を制作して検証

45.700%
量産化を前提とした設計図を引く 44.300%

類似製品がないか調査を行う

34.300%

仕事内容の細かい分類を見ると、技術的な作業内容もさることながら、コミュニケーション能力が重要な仕事であることもわかります。
クライアントがどのようなものを要望しているのか、それを理解し、アウトプットするための能力が必要となります。また、専門領域ごとにチームを組んで業務にあたることが大半ですので、チームで動くことに関するコミュニケーションも重要です。

また、クライアントと直接やりとりする必要が生じる場面もありますが、海外クライアントも多いため、単なるコミュニケーション能力というだけでなく語学力が重要となるケースもあります。

これとは別に集計されている情報として、「仕事の性質」というデータ項目もあるのですが、そこの数値として「他社とのかかわりあい」という項目で5段階評価のうちの4.1という数値が出ており、ここからも人とかかわって仕事を進めていく職種であることが見て取れます。
電話や電子メールを介してのやりとりが頻繁に行われる職種であることもわかる数値が出ているため、コミュニケーションが重要であることがよくわかります。

機械設計技術者の就業者統計データ

令和2年度の国勢調査の結果を加工して作られたデータ(※1)、令和3年度賃金基本統計調査の結果として公開されているものとなります。
有効求人倍率などはコロナ禍で求人が減少した時期のものとなっておりますが、それでも2倍以上となっており、求人需要が非常に高い職種であることが伺えます。
転職エージェントなどでも機械系含め、エンジニアが欲しいという需要は高かったことから今後もこの傾向は続いていくと考えられます。実際に現在時点ではもっと採用需要は高くなっているように感じます。

機械設計技術者就業者数 242,820人
労働時間平均(全国) 166時間
平均年収(全国) 587.3万円
平均年齢 41.5歳
有効求人倍率(ハローワーク令和3年度参照数値) 2.1倍

機械設計技術者仕事価値観

同様のデータから仕事に関する価値観の情報も公開されているため参照させていただくと、達成感や専門性が得られる職業であることがわかります。
専門性という観点はイメージ通りですが、達成感という点で高い数値がでているのが特徴と言えるでしょう。

達成感 3.7
自律性 3.5
社会的認知・地位 3.2
良好な対人関係 3.2
労働条件(雇用や報酬の安定性) 3.2
労働安全衛生 3.3
組織的な支援体制 3.1
専門性 3.6
奉仕・社会貢献 3.0
私生活との両立 3.0

※5段階評価

転職エージェントを有効活用して希望を叶えよう

本ページでは機械設計職におすすめの転職エージェントや転職エージェント利用の注意点、転職マーケットに関する概況などをお伝えさせていただきました。

本ページではメイテックネクストをまず初めに利用すると良いという結論にしておりますが、希望条件や転職先フィールドによっては別のエージェントの方が良いというケースもありますので、うまく使い分けて転職成功を目指してください。

参考文献

各種データ等関連の参考文献です。