webディレクターのポートフォリオ作りは、はっきり言って難しい。いきなり冒頭で厳しいことを言うようで恐縮ですが、転職活動等の際に一番難しいのが、自分のwebディレクターの経歴を定量的に職経歴書上に表すことです。webディレクターの仕事は多岐に亘り、会社によって担当する領域は様々です。さらに、1つのプロダクトに対して、上流から下流までwebディレクターとして関わっている場合はまだましかもしれませんが、バックエンド部分だけや、マルチベンダーとしてある機能だけとなると、いよいよ定量的に表すのが困難を極めます。今回はwebディレクターのポートフォリオを作るにあたって大事なポイントを挙げてみました。
採用担当者が知りたい・見たいポートフォリオ
webディレクターへの転職を希望する者は、まず採用担当者が転職希望者の知りたい・見たい情報が何なのか理解する必要があります。採用担当者が知りたい・見たい情報とは転職希望者がwebディレクターに必要な能力・スキルを備えているかどうかということです。webディレクターの仕事は種々様々ですが、期待される役割・果たすべき責任というのは、どこの会社においてもさほど変わりません。転職希望者がそれらを今までの経験で実現してきたかどうかを、知りたいのです。つまり、ポートフォリオを見ればそういうことが一目瞭然でわかるようになっていれば、その転職希望者は十分な能力があり、スキルフルな人間だということが簡単に伝わり、採用可能性がぐんと上がるでしょう。
採用担当者が気になるwebディレクターに必要な能力・スキル
採用担当者が気にするのは以下のような能力・スキルです。
・ディレクション能力
・スケジュール管理
・工数管理
・コミュニケーション能力
等
能力やスキルについて様々な議論があると思いますが、webディレクターに求められるものとして、上記のものがポートフォリオに落とし込まれていれば、問題ありません。
提案力やマーケティング能力が求められるケースでは、それらに関する事項も入れておくと良いでしょう。
Webディレクターのポートフォリオの内容
webディレクターのポートフォリオはエンジニアやデザイナーと違って、パソコン上で、自分が関わったサービス・プロダクトを見せれば伝わるというものではありません。従って、自分がどのようにそのサービス・プロダクトに関わったのか、具体的に言語化して伝えなければいけません。最低限、説明しなきゃいけない事項は以下の通りです。
・クライアントの属性(スタートアップや大企業等の形態、従業員規模、資本金、提供しているサービス概要等)
・プロジェクト概要(プロジェクト背景・目的、納品する成果物、スケジュール、ステークホルダー、開発メンバー等)
・プロジェクトにおける自分の担当業務
・プロジェクト前後の各指標変化検証(KPI検証)
ここで一番大事なのは『プロジェクトにおける自分の担当業務』と『プロジェクト前後の各指標変化検証(KPI検証)』です。
プロジェクトにおける自分の担当業務
当たり前ですが、あるプロジェクトに自分がどう関わったか、定量的に説明できなければいけません。webディレクターの仕事は十人十色。ある程度のコーディングやデザインは自分の手を動かしてできる人もいます。自分がwebディレクターとして、どこまでできて、どこからが他の人に任せるのかポートフォリオで明確化させましょう。特に、ここではディレクション能力について、内容を充実させることをお勧めします。やはり、webディレクターの本質はディレクション能力を備えているかです。ここは、定量的に表現するのが難しいと思いますが頑張りましょう。
プロジェクト前後の各指標変化検証(KPI検証)
プロジェクト終了後、プロジェクトの成果物であるサービス・プロダクトがどのような結果になったか検証しなければ、そのプロジェクトが成功したのかどうかどうかわかりません。ヒト・モノ・カネ・時間のリソースを投下してできた成果物に、開発したっきりでは、それは開発側のただのエゴといえるでしょう。従って、プロジェクト前後の各指標変化検証(KPI検証)を行い、PV数、セッション数、新規ユーザー数、直帰率等にどのような変化が起こったか、ポートフォリオに必ず盛込みましょう。たとえエンジニアではなくても、webディレクターとしてプロジェクトに関わっているので、自らの実績として列記することで採用担当者の印象が格段と上がります。
Webディレクターのポートフォリオの作り方まとめ
いかがでしたでしょうか。ポートフォリオと聞くと、ついクリエイティブ業務だけのように感じますが、webディレクターもポートフォリオを作成することができます。皆さんもこちらを参考にして、自分の経歴を振り返り、何度もブラッシュアップさせ、自分だけのポートフォリオを完成させましょう。