求人票を見ていると、UIデザイナーの募集となっているけど、仕事内容を見てみると、webデザイナーと何が違うの？と思ったことがある方は多いかと思います。
UIデザイナーのUIとは、ユーザーインターフェイスの略称で、ユーザーが機械やサービスを利用する際に必ず何か操作するというアクションを起こすかと思いますが、この操作する部分のことを指します。どんなに見た目が華やかでカッコよかったとしても操作性が悪ければサービスの利用者の満足度は落ちてしまいます。
こうした、UI部分の設計を担当するのがUIデザイナーという職種です。
ここでは一見同じような仕事に見えるwebデザイナーとUIデザイナーの仕事の違いについてとwebデザイナーからUIデザイナーになることはできるのか見ていきたいと思います。
UIデザイナーとWebデザイナーの違い
では、この2つのデザイナーの違いについて、それぞれの仕事内容を交えながら簡単に解説していきます。
webデザイナーの仕事内容
webデザイナーとは、webサイトのデザインを行うデザイナーのことを指します。たとえば、自社の良いところを閲覧者に分かりやすく伝えたり、提供している商品について知りたくなるようなデザインなどです。ただサイトをデザインして終わりではありません。サイトの更新や整理・再構築なども行うこともあります。視覚的に優れたデザインを作るのが主な仕事ですね。
UIデザイナー
UIとは、冒頭に記載した通り、ユーザーインターフェイス(User Interface)を略したもので、ユーザー(閲覧者)などがサイトを使った際に接触する部分のことです。たとえば、メニュー表示やサイトのボタンであったりタグなどの配置であったりです。そういった機能性・操作性についてデザインするのがUIデザイナーの仕事となっています。
この2つには大きな違いがある
外見的な要素をデザインするのがwebデザイナー、機能性・操作性などの中身をデザインするのがUIデザイナーの仕事です。役割がはっきりと分担されているので、同じデザイナーでも大きな違いがあります。ただし、webデザイナーがUIのデザインを担当することも多いため、UIデザイナーの募集となっていてもwebデザイナーの仕事内容と変わりないように見えてしまうケースもあるのです。
そのため、UIに特化したデザインがやりたい方はそのような求人を探す必要があります。
UIデザイナーに必要なスキル
UI分野に特化したUIデザイナーですが、一体どのようなスキルが必要になってくるのでしょうか。基本的にはwebデザイナーと同じような基礎能力が必要になってきます。一方で、webデザイナー以上に必要になってくるスキルもあるので身に付けておきましょう。
基本的なグラフィックツール使用のためのスキル
Photoshop、illustrator、Sketch等のデザインソフトのスキルは求められることが多いです。特に最近はSketchが多いように感じます。インターフェースの画面の要素や機能を固めていくためにモックアップの作成は不可欠です。そのため、全てのグラフィックソフトを活用できることが望ましいとは思いますが、どれか一つ最低限使えるようになっておく必要はあるでしょう。
基礎能力とUXの視点
情報の整理、サイト全体のレイアウト、長時間見ても疲れないように考えられた配色、タイポグラフィなどはデザイナーとして必要不可欠な基礎能力です。これらの基礎能力さえ鍛えておけば、さまざまなデザイナーとして活かせることが出来るでしょう。
また、UXを意識したデザインができるかという視点も重要です。
コミュニケーション能力
どの職種でもそうですが、
コミュニケーション能力は必須と言っても過言ではありません。前述した通り、UIはユーザーがサイトを閲覧する際に使いやすいようにするのが目的です。しかし、使いやすさというのは人それぞれ違います。1000人に聞いて1000人が使いやすかったと感じる訳ではないのです。
そこで大事になってくるのが、どういったサイトにすればユーザーが使いやすいと感じてくれるのかを理解することです。情報を収集するのは当然のことですが、直接クライアントやユーザーの声を聞くことも大事になってきます。どこがどう使いにくかったのか、どうすれば使いやすいと思うのか、上手く聞き出す必要があります。
そして、それをプロジェクトメンバーなどに伝えなければいけません。メンバー全員が納得いくような説明をし、質疑応答などもそつなくこなさなければいけません。このように、webデザイナー以上のコミュニケーション能力が必要になってきます。
webデザイナーからUIデザイナーになれるのか
webデザイナーからUIデザイナーに転職は可能です。と言うより、実際のところいきなりUIデザイナーを目指すよりはwebデザイナーで経験を積んでから転職した方が戦力になれるでしょう。その証拠に、UIデザイナーの前職がwebデザイナーという話はよく聞きます。webデザイナーとして基礎能力を付けてUIデザイナーになり、そこでコミュニケーション能力なども身に付けて最終的にUXデザイナーを目指すのが一番ベターでしょう。
もちろん職能としては別の分野にもなりますので、未経験からでもチャレンジすることは可能です。ただ、企業によりUIデザイナーの定義が異なり、現在のところweb業界ではwebデザイナーの延長線上として募集されるケースも多いので、webデザイナーがプラスアルファのスキルとしてUI・UXを学び、転身するケースも多いです。
UIデザイナーとwebデザイナーの違いまとめ
大きな違いは確かにありますが、これらの業務は密接に関連しています。
そのため、最近ではwebデザイナーがUIやUXに関するスキルを伸ばそうと勉強するケースが増えています。
webデザイナーとしての基礎能力があれば、UIデザイナーとして活躍する場面は用意されています。web業界におけるUIデザイナーということでしたら、webデザイナーとしてのスキルを始めに学んでみると入っていきやすいかも知れません。