マーケティング職は人気の高い職種ですが、その中でも最近はwebマーケティングをやってみたいと考える方が非常に増えています。
そこで、ここではwebマーケティングに必要なスキルについて見ていきたいと思います。
webマーケティング職とマーケティング職は違う職種なのか?
はじめに、Webマーケティング職と一般のマーケティング職と何か違いがあるのか見ていきたいと思います。基本的には同じマーケティングに変わりなく、市場を調査し、調べたデータを分析してニーズをつかむことが大きな仕事になります。つかんだニーズに対して不足があれば、商品を企画したりするのもマーケティングの仕事です。
企業により若干役割は異なりますが、一般的にWebマーケティングは、webサイトやサービスの認知度・流入を高め、自動的に購入サイクルが回る仕組みを作ることがミッションとなります。
そのため、職種が違うというよりは、マーケティングという大きな括りの中に、webに特化したものがあるという認識で良いかと思います。
なぜ今、webマーケティングが注目されているのでしょうか?
今やひとり1台どころか複数のスマホを使いこなし、スマホだけでなく、タブレットやモバイルPCなども普及したことで、webサービスが大きく私たちの生活にかかわるようになりました。スマホが1台あれば生活、仕事が成り立つ世の中です。ネット通販も普及し、人件費がかからないため低価格での販売が可能であることから、その市場はますます大きくなっています。多くの人がネットを介して商品を購入したりサービスを利用したりすることから他社をリードするサービスを提供したいと考えている企業が多いのは言うまでもありません。
そのため、web上で自社のサービスを見つけてもらい、使ってもらい、そしてまた使いたくなる仕組みを構築するとともに、人に紹介したくなるしかけを考えていける人は需要が大きいのです。
Webマーケティングにも危機が来ている?AIの台頭
そんな需要の大きいwebマーケッターですが、AIやテクノロジーの発展により業務の一部は機械に置き換わっています。囲碁や将棋でも話題になりましたが、AI(人工知能)の技術の発展は目を見張るものがあります。身近なところでも、検索サイトでよく調べるキーワードに関連した広告がSNS上にでる、というようなこともあるかと思いますが、こうしたweb上の動きもAIが解析し、AIがどのようなクリエイティブをどのようなタイミングで出せばよいか判断できるようになってきました。人と同じように学習して学習した内容を応用までできるようになってきているのです。こうなると人が不要になってしまう世界がいつかくるかもしれません。
また、MA(マーケティングオートメーション)ツール等の機能もかなり優秀になってきているため、単純なデータ収集や解析であれば、手間をかけずにできるようになってきています。
しかし、現時点では、機械では人の直感や感情を理解するのは難しいとされています。AIが得意とするのは論理的思考なので、まだまだ人間の直感には勝てない部分もあります。
商品やサービスを人に受け入れられるかどうかを判断する一つの基準として、いかに共感してもらえるかという点があります。AIは共感という言葉を理解することはできてもまだまだ人に共感をしてもらうことはできません。
その他、どのようなデータを取得すればいいのか?取得したデータをどのように活かすかはまだまだ人が行う部分も多いです。
そのため、単純作業しかできないマーケッターは今後必要なくなりますが、それ以外のコンサルティング要素が強い業務やサービス設計等に関連した業務はむしろ仕事が増えると考えられます。
また、企業内部のマーケティング担当者や経営者も不安を抱えています。
そうした不安を取り除くための寄り添ったコンサルティングやコミュニケーションという部分では、まだまだAIには難しい領域です。
Webマーケターに必要なスキルは?
データ分析能力
Webマーケターにとって必要なスキルは、まずはデータの分析能力です。Webマーケティングの世界は数字で多くの物事が判断できます。Webコンテンツであればアクセスしてくれた回数や視認状況、回遊状況、コンバージョン率など数字の結果を得ることができます。その結果だけをみるだけならば、AIやコンピュータを使った方が処理も高速だし間違いがないため、出番は減ってしまいます。しかし、そもそもどのようなデータを取得していくべきかという設計や結果がでるまでの複雑な要素を解析するのは現時点ではまだ人の方が優れています。コンピュータよりもフレキシブルに考えることができ、予想外の事項に気が付いたりすることがあります。そのような柔軟さを得るためには、基礎的な能力を磨いておく必要があります。スポーツも同じですが、まずは基礎を繰り返すことで応用につなげることができます。Webマーケティングの基礎といえば、例えば、統計的な考え方や分析手法が該当します。これらの基礎を知らずにマーケティングをしてしまうと誤った施策をたててしまう危険性があります。
人とのコミュニケーション力
Webマーケターは市場の流れを読むだけでは成り立ちません。コンテンツやサービスとしてユーザに使ってもらう必要があります。そのためにはコンテンツを作成するデザイナーやプログラマと一緒に仕事をしなければなりません。また、現場で働く営業や時には顧客からヒアリングすることもあります。その際、コミュニケーション力が乏しいと、必要な情報を聞くことができず、実現したいものとは異なるコンテンツができあがってしまう危険性があります。
トレンドや業界動向をよむ力
マーケティング全般にいえることですが、特に日進月歩で技術の進歩が著しいITの世界では流行をよむ力は重要です。常に最先端技術にアンテナをはり、国内だけでなく、海外にも目を向ける必要があります。新しい技術やプログラミング言語、論文などはほとんどが英語での発信が最初にきます。クライアントからも、最新の動向について聞かれることは多々あるため、こうしたweb業界全体の動向について常にキャッチアップしていく必要があります。
web・IT・広告に関する知見
webマーケティングの主要業務の一つに、SEO対策やネット広告の運用・管理等があります。SEOをするにあたっては、サイト設計からサイト構造の見直しまで行う必要があることから分析力に加えて、ある程度のコーディングやプログラミングの知識がある方が有利になります。
例えばECサイトであれば、ページング時の処理や似たような商品がたくさんある場合などのnoindex処理など、サイトを解析し、指示を出す必要があります。自身でプログラミングを行える必要はないかもしれませんが、知見は必要となる場面が多いです。
また、広告運用に関しても、リスティング広告並びに各DSPに関する知識は必要となります。KPI設計も必要になりますので、運用している広告のパフォーマンスが妥当な数値を出せているのかどうか判断していかなければならないため、多岐にわたるスキルが必要となります。
ただし、企業によっては分業体制をとっているところも多いので、全てできる必要はなく、どこかに強みがあれば、年齢にもよりますが問題ないケースも多いです。
webマーケティング職へと転職するには
Webマーケティング職へと転職するにあたり、求められる経験やスキルについては、以下の記事で詳しく解説しておりますので、是非参考にしてください。
Webマーケティング担当者の転職事情 企業が求めるwebマーケティング担当者の人物像とは?
webマーケティングというと、SEOやSEMなどwebに関連した知識ばかり必要なのだと勘違いしてしまいがちですが、
様々なバックボーンをもった方が活躍している領域でもあるのです。
元々営業で活躍されていた方もいますし、心理学を専攻していた方もいらっしゃいます。
web上での出来事が中心とはいえ、結局のところ相手は人間です。顧客も人間です。
そのため本来であれば様々なスキルが活かせる職種なのです。
現時点でWebに関するスキルが多少浅くても、あなたの年齢や経験次第では十分に転職が可能ですので、求人を探してみましょう。