これまでの営業経験を活かして興味のあるIT業界で働きたいとお考えの方もいるのではないでしょうか。
IT業界の営業はどのような仕事をするのか？IT業界の営業として活躍するにはどのようなスキルが必要なのか？気になる方も多いようです。
IT業界といっても様々な企業がありますので必ずしもここで記載することが全てではありませんが、IT業界の営業について簡単に解説したいと思います。
IT業界の営業の仕事内容は？
IT業界の営業は、他の営業と同様に、新規顧客を獲得するためにアポイントをとり、自社製品（サービスやシステム）の販売推進をします。
しかし、ただの物売り営業というわけではありません。
営業する前段階から事前に訪問先企業の業界やビジネスについて調べ、どのようなところに問題を抱えているのかある程度アタリをつけて、下準備をします。そのうえで訪問し、ヒアリングを実施します。他社の事例なども交えながら、導入事例や実績などを紹介し、何に困っているのかを引き出していき、自社の製品（システム）で解決できる部分はないか探っていきます。そして、問題点を整理し、社内で検討の上、解決策を提案するのが主な仕事になります。
こうした営業スタイルをコンサルティング営業やソリューション営業と言ったりしますが、経験を積み、多くの顧客を担当していく中で、お客様自身が気が付いていない潜在的な課題までも発見できるようになります。そうなってくると、頼りにされる存在となり、顧客と深い関係を築くことができます。
IT業界はソリューション営業が中心
上記で説明しましたが、IT業界の営業は、課題解決策の提案を行うソリューション営業がメインになります。例えば、ITのシステムがあったとしてもそのシステムをそのまま導入してくれることはまずありません。業界や企業ごとに、独自のノウハウや業務ルールを持っているケースも多いため、そうしたノウハウが活かせるシステムにする必要があり、顧客向けになんらかのカスタマイズが必要になります。
こうした提案型の営業は、契約を結ぶまでにかなり時間と労力がかかります。契約をとるのは簡単ではありませんが、その分、契約が決まった時の達成感はなんともいえないものになります。
また、売ったら終わりではなく、システムの運用や最新の動向に合わせた追加のカスタマイズ等も発生するため、長いお付き合いになることが多いのが特徴です。
そのため、フォロー営業も重要となります。
開発のための人材を手配して発注する業務
IT業界の開発は、メーカーやベンダーから、下請けや孫請けといったように多数の開発会社が間にはいることがほとんどです。そのため、開発するための人員を手配、調整する人が必要になります。企業によってはこの業務も営業の一部になります。IT業界の開発は、自社が持っているシステムを顧客向けにカスタマイズすることがほとんどです。カスタマイズは、開発会社にエンジニアが集まって行う場合だけでなく、客先にエンジニアが常駐することもあります。そのため、エンジニアの手配やスケジュール、収支管理も営業の業務の一部になります。
大規模なシステム開発の場合、たくさんの人が関わるのでコミュニケーション能力が重要になります。
IT業界の営業がもっていると良いスキル
以上のことから、IT業界の営業にとって必要なスキルは、ヒアリング能力、製品説明能力、提案力、コミュニケーション力、課題解決能力となります。
これは、ITに限らずどの営業をしていても必要になるスキルになるため、IT業界だろうがどこだろうが、この基本軸の能力が高ければ、どの業界の営業職としても転職ができるでしょう。
また、当然のことではありますが、IT業界に関する業界動向や自社製品に対する理解も深めていく必要があるため、学ぶ姿勢も重要です。
入社してからで構わないとは思いますが、技術に対する理解やマーケティングに関する知識を深めていくことで、一歩進んだ営業として活躍することができます。
例えば、システムに入っているデータをマーケティングに活用していきたいと考える企業も多く、そうした場合どのような提案をしていけばよいのか、深みのある提案ができるようになります。また、技術に対する理解を深めることで、より深いヒアリングが可能となります。技術に対する理解があることで、問題の切り分けや整理ができるようになり、顧客からの信頼も厚くなるでしょう。あくまで技術に対する理解があればいいだけなので、自分でプログラミング等ができたりする必要はありません。
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