インフラエンジニアには大きくわけると4つのキャリアパスが考えられます。
専門分野を極める「スペシャリスト」、プロジェクトマネージメントや幅広い技術を身に着ける「ゼネラリスト」が多く、それ以外にもクライアントへの戦略を提案、相談をうける「ITコンサルタント」、情報漏えい対策をはじめウィルスなどセキュリティ関連の道を進む「セキュリティエンジニア」があります。
近年、需要が増えている「クラウドサービス」や「仮想化」に関する知識をもったインフラエンジニアの需要が増えています。
新規でインフラを構築する際は活用するクラウドサービスとの連携を考えて設計すればよいのですが、既存のインフラに対してクラウドサービスを適用したいといったニーズも増えています。
今あるインフラをクラウドとどうのように関連させるかなどクラウドに関するスキルを身に着けておくことは重要です。
スペシャリストへのキャリアパス
インフラエンジニアとしての専門スキル向上のためにCCIEやORACLE MASTERをはじめとする資格を取得したり、実際の開発を経験しながら技術をみがくことで専門性を高め、市場価値を上げるのがスペシャリストです。
専門性を高めるといっても、過去の技術情報にとらわれていてはいけません。常に最先端の技術情報を把握し、積極的に技術を取得する動きを取る必要があります。
日進月歩のIT分野では、新技術の情報収集や市場ニーズに敏感に感じ取ることが重要です。
インフラについて相談を受けることができるようになると一人前と認識されていることになります。
ゼネラリストへのキャリアパス
上流工程での業務になると、要求仕様を設計仕様に落とし込んだり、チームをまとめたりするマネージメント業務を行うなど実作業以外の業務を行う機会が増えます。
要求仕様を設計仕様に落とし込む際には、顧客(クライアント)との折衝も必要になります。これらの経験をいかして、プロジェクトマネージャーなどの管理職に進む道を選ぶこともできます。複数の開発経験を通して、開発に必要な人員数や納期、経費および開発全体を見渡す視野、コミュニケーション能力などさまざまなスキルが必要になります。
スペシャリストは専門分野と合致していなければなかなか実力を発揮することはできませんが、ゼネラリストは様々なスキルを持っている分、一部でも合致すると能力を発揮できるため、幅広い業務へ声がかかります。
幅広いスキルを身に着けていると独立する、他業種に転職する際にも大きな力になります。
ITコンサルタントへのキャリアパス
現場での経験、マネージメント経験を活かして「ITコンサルタント」への道があります。
顧客ニーズを理解し、インフラ提案ができるようになると需要も多くなります。
ITコンサルタントを目指すには、特に顧客との折衝を含めてスキルの領域を広げることを意識しながら業務を行うことが重要になります。エンジニアとしてだけでなく、市場の先を行く提案ができるようになる必要があります。
コンサルタントになるにはコミュニケーション力は重要になります。コンサルタントは提案や相談を受けた時に対応する必要があります。顧客とのコミュニケーション能力は必須のスキルとなります。
セキュリティエンジニアへのキャリアパス
IT社会の中で、情報漏えい対策など企業のリスクマネージメントや情報セキュリティマネージメントが重要しされています。
セキュリティエンジニアはまさに中心的役割を果たします。これまでは、インフラエンジニアはインフラ構築が主業務でしたが、今は、単にインフラを設計できるだけでは不十分で、使用するネットワークやサーバーでのセキュリティ対策は必須です。そのため、インフラエンジニアとしてのスキルを高める中で、得られるキャリアパスともいえます。
なお、インフラエンジニアとしてより高みを目指す、あるいはその他のキャリアパスも探っていきたいというケースでは、エンジニアに精通した転職エージェントから話を聞くことで、情報を得ることができますので、キャリアに悩む方などは利用を検討してみてください。