業務系エンジニアからWeb系エンジニアへの転職について

この記事を読んでいる方は現在業務系エンジニアの仕事をしていて、Web系エンジニアへ転職を考えている人が多いかと思います。

その理由において、業務系エンジニアであることの不安とWeb系エンジニアへの転職に対する不安があるかと思います。
その点を踏まえて、業務系からWeb系へのキャリアチェンジについて考察していきたいと思います。転職を考えている業務系エンジニアの不安を少しでも解消出来る手助けになれれば幸いです。

業務系エンジニアからWeb系エンジニアへの転職者が増えている

「業務系エンジニアの世界に嫌気がさしている。Web系エンジニアはどうなんだろう」等理由は様々ですが、実際に別ジャンルのエンジニアへと転職を行う人が増えています。

別の記事(業務系エンジニアの転職動向と転職先について)で転職動向については触れますが、業務系エンジニアからWeb系エンジニアへの転職は決して珍しくありません。

話の本筋としては、業務系エンジニアの世界には多くの人が疑問に感じる点や課題があるというのも事実です。

業務系エンジニアは受難の時代に入った?

業務系エンジニアは頭打ちかもしれない

業務系エンジニアの採用状況が旺盛なことは多くの人にとっても知るところだと思います。この先も需要は高く、転職市場は売り手有利の状況が続いていくでしょう。

しかしながら、それでも業務系エンジニアが今後頭打ちになっていく可能性やキャリアチェンジを考える方は少なくないです。
その理由は、

人月単位でのシステム開発手法が減少していく

業務系のシステム開発の慣習として、人月単位での売上というものがあります。

つまり、「プロジェクトに関わるエンジニアの人数×月数」が売上になります。
この慣習自体は、非効率ながらもマーケットメカニズムにマッチしているようで無くなることはすぐには考えられません。
しかしながら、クラウドの進展、パッケージの進化によって、このような人月単位で考えられるシステム開発手法は減少しています。

業務系エンジニアは技術力にバラつきが大きい

IT業界に身を置いている人であれば「優秀なエンジニアと優秀でないエンジニアの生産性は10倍違う」
という言葉を聞いたことがあるでしょう。

10倍かもしれないし100倍かもしれません。

例えば、後者のエンジニアが書いた10人月で書いたコードの動きが悪く困っていたところ、前者のエンジニアが1人月で書き直したという話しは珍しくないかと思います。

その原因は、技術力に関係無く人を増やすことで売上を積み重ねるという人月単位でのシステム開発手法にあることも多くあります。

ただ、エンジニア(プログラマ)に責任があるというよりは、プロマネ等の上流工程側の能力によるところもあるので、必ずしもそうとは言えませんが、こうした背景もあります。

業務系エンジニアは技術力ではあまり評価されない

前述の人月単位でのシステム開発手法は、技術力が評価されるのではなく人数を増やせる人が評価される結果となります。

この結果、エンジニアとしての本来の評価ではないところで給与が決まるという現状も一部存在しています。

業務系エンジニアの給与は上がりづらい

このような結果、人月単位でのシステム開発手法は、人数が膨らむこともあり、1人あたりの生産性が低くなります。つまり、給与面でもこの影響を受けることになるわけです。

業務系エンジニアはピラミッド構造型の中に組み込まれたまま

大手ITベンダーを頂点とするピラミッド構造による業務系エンジニアの世界はそう簡単に崩れることはないでしょう。

多くのエンジニアを集める必要のある人月によるシステム開発手法を仕切れる企業は大手ITベンダー以外に存在しないからです。

もちろん、そのピラミッド構造の中で上を目指していくことも手段としては良いかと思います。しかしながら、上へ行けば行くほど、エンジニアとしての能力より、プロジェクトマネジメントなどの管理の仕事の比重が高まっていくという矛盾が生じてしまうのです。

少し悪いことを書きましたが、こうした側面も一定数存在しており、そのため別領域への転職を考える人もいるということです。

今後、Web系エンジニアは上り調子?

業務系エンジニアの負の面について触れましたが、Web系エンジニアは良い面だらけというと、そうではありません。

例えば、Web系エンジニアを採用する企業は、大企業からスタートアップ企業まで様々です。

その中には、大きく売り上げを伸ばしていたが急速に売り上げが減少する企業や、鳴かず飛ばすで倒産してしまう企業も多数存在します。BtoC商売という側面が強いこともあり、業務系エンジニアの世界に比べると、弱肉強食で栄枯盛衰の世界であると言えるでしょう。

近年では大手モバイルゲーム会社が急速な売上拡大と大量のエンジニア採用を行うも、数年後には人員整理を含む大量離職ということもありました。

しかしながら、エンジニアとして、自分が作り上げたシステムが目に見えるかたちでユーザーに使われるということは大きな魅力かもしれません。

もちろん、この世界で生き抜くためには確かな技術力を高めていくが重要です。

Web系エンジニアへと転職する際に注意すること

Webサービスの開発の場合、決められた仕様書の通りに黙々と作業をする、ということはあまりありません。ユーザーの反応を見ながら改善を繰り返し、サービスを作っていくことが大半です。

そのため、チームのメンバーと随時相談を行いながら開発を進めていきますので、日々のコミュニケーションが非常に重要となります。

チームのメンバーの反応やユーザーの反応がすぐに目に見えてわかるというのは、大きくやりがいに繋がるものです。
そのため、こうした面で転職に踏み切る方もいらっしゃいます。

業務系エンジニアからWeb系エンジニアへの転職まとめ

  • 業務系エンジニアからWeb系エンジニアへの転職者は増えている
  • 業務系エンジニアの世界は負の面に目がいってしまう方も増えている
  • Web系エンジニアの世界も必ずしも良いことばかりではない。
  • Web系に限りませんが、エンジニアは技術力を高めていく必要がある。

キャリアチェンジの転職をお考えのケースではエンジニア向け転職エージェントの利用が良いでしょう。

同じような形で業務系エンジニアからWeb系エンジニアへの転職を実現された方の事例も豊富に持っていたりするので参考になる話が効けるでしょう。