色留袖とは?~未婚・既婚問わない礼装~【着物の種類②】

既婚・未婚問わずに着られる格の高い着物です。
絵羽模様をすそまわりにあしらった黒地以外の留袖です。

紋の数で格が決まり、染め抜き日向五つ紋で最初に紹介した黒留袖と同格になります。

三つ紋、一つ紋は訪問着と同格となります。

紋の数で第一礼装から準礼装まで格が変わることに注意しましょう。

格に合わせて帯や小物も合わせていく必要があります。

ちなみに、皇室では黒は忌色として扱われるので、留袖が第一礼装のようです。

色留袖に合わせる帯

金・銀・白を中心とした袋帯を合わせることで格の高い礼装として利用できます。
礼装・準礼装と場面に合わせて帯の種類も変えていくようにしましょう。

着物と同系色のものを選ぶと柔らかい雰囲気を相手に与えることができます。
一方で反対色と合わせると明るい印象を与えることができます。

第一礼装では、金・銀・白を中心とした帯締め、帯揚げ、準礼装の場合は、金・銀・白に拘らず、淡色で上品なものを選んでも良いでしょう。

長襦袢・半襟・比翼・だてえり

長襦袢は第一礼装として着用する場合は黒留袖同様に、白無地で地紋入りの物を使います。

準礼装の場合は、淡色でも大丈夫です。

縮緬あるいは塩瀬の白半えりで、第一礼装で五つ紋であれば白の比翼仕立てにする必要があります。
白のだてえりをつけても大丈夫なようです。

第一礼装として色留袖の着物を着る場合は、黒留袖同様に、染め抜き日向五つ紋となります。

準礼装の場合、染め抜き三つ紋、一つ紋となります。

小物(バッグ・扇子・足袋・草履)

扇子は黒留袖同様に黒骨、もしくは白骨で表裏が金銀のセンスを用いるのが一般的です。

バッグは金・銀の小ぶりの物や草履とおそろいで合わせます。

足袋に関しては、第一礼装の場合必ず白足袋となります。
草履も黒留袖同様に、第一礼装では台と鼻緒が同色でかかとの高いものとなります。

準礼装では、淡色のエナメルでも可です。

色留袖と訪問着の違いについて

色留袖も訪問着も絵柄が一枚に繋がった絵羽模様となっており、柄つけが切れ目がないため違いがわかり難いこともあります。

もっとも違う部分としては、上半身の柄の部分となります。

上半身が無地で黒留袖同様に裾だけに柄があるのが色留袖で、上半身や裾にも柄が入っているのが訪問着です。

柄の種類にも違いがあり、吉祥文様等の格式高いものが入っていることがほとんどです。

訪問着は柄のバリエーションが豊富です。

色留袖は、染め抜き五つ紋のものを用いることで、黒留袖と同格の第一礼装として着用することができる格式の高い着物となります。

色留袖の買取金額について

色留袖は買取されやすい傾向にありますが、金額としては数千円~2万円以内程度かなという印象です。
買取相場としては上記当たりの金額を目安にすると良いでしょう。
もちろん状態にもよるため、着物のことがわかる査定員がいる業者に見てもらうようにしてください。