振袖とは?~未婚女性の第一礼装~【着物の種類と買取③】

成人式の衣裳として定番の振袖。
華やかさが特徴の未婚女性の第一礼装となります。

袖丈が長いのが特徴で、友禅や絞り染めなどの伝統的な柄からモダンな柄まで華やかなものが多いのが特徴です。

袖丈の長さで格に違いがあり、大振袖で呼ばれるもっとも長いものが一番格の高いものとなり、婚礼衣装として用いられることもあります。

紋の数に関しては、黒留袖の項目で五つ紋が格調が高いと説明しましたが、振袖も昔は五つ紋が主流でしたが、今の時代においては無紋が主流となっています。

帯・帯揚げ・帯締めについて

錦織や唐織など格調高い文様の帯をふくら雀等の変わり結びにします。
総柄の全通、六紋柄が多い印象です。

帯揚げは総絞りや縮緬の礼装用の帯揚げを広く見せて結びます。
帯締めはボリュームのある平組みなどで。

長襦袢・えり

無地や振袖の色に合わせた淡色が良いでしょう。

えりに関しては、白の塩瀬、淡い色または刺繍半襟も良いでしょう。

振袖の柄色から合わせただてえりを合わせることもあります。

小物(バッグ・扇子・足袋等)

帯揚げを見せる振袖では扇子をささないのが一般的です。
バッグは小ぶりの礼装用の物を使いましょう。

足袋に関しては白足袋です。
草履はぼっくりでも良いですが、一般的には礼装用のかかとが高い、金・銀が使われているもの、上品な色の草履を用います。

振袖の注意点

一般的にアクセサリーはつけないとされていますが、場面によっては宝石の指輪をつけることもあります。

髪型は振袖はボリュームがありますので、振袖に合わせたボリューム感を出しバランスを整えましょう。

振袖は冒頭で記載したように、現代では未婚女性の第一礼装とされていますが、元々は未婚・既婚にとらわれず若い女性が着るものとされていました。
そのため、ある程度の年齢になると基本的には着られないものとなります。

時折演歌歌手が振袖を着ている姿を見かけますが、こうしたケースでは既婚であるとか未婚であるとかそうしたことは考えられずに来ているケースが多いです。例外事項でしょう。

また、成人式に用いられる振袖は、大振袖が大半で小振袖はほとんど着用されません。

振袖の歴史

振袖を始めとして、現代着られる着物の原型は室町時代の小袖と言われています。

振袖そのものがうまれたのは江戸時代初期と言われており、先ほど記載したように当時の振袖は子供~18歳までの若い女性(子ども)が着るものとされており、長い袖が若さの象徴とされていました。

現代においても若い未婚女性の代表される着物であることに変わりありませんが、近年は既婚女性でも年齢に見合った色柄の振袖を着ることもあるようになり、社交着として用いられることもあります。

振袖の買取金額

振袖は着物の中でも比較的高く売れます。
一概にいくら、と相場を語るのは難しいのですが、少し古いものでも1万円程度の金額で売れました。
流行もあるので、その時代により異なるかもしれませんが、1万円~5万円以内程度を目安として考えておけばよいかとは思います。
もちろん作家物等はこの限りではありません。

振袖は需要があるので買取自体はいろいろなところでしてくれますが、査定結果には差がでますので、着物買取に精通した査定員に見てもらうようにしてください。